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高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月15日 9時26分

高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース

流経大柏の攻撃を牽引したMF亀田(中央)はJ2富山入り(C)Norio ROKUKAWA/office La Strada

 全国高校サッカー選手権の決勝(1月13日)は、群馬代表の前橋育英が千葉代表の流通経済大柏との大激戦を制し、7大会ぶり2度目の優勝を飾った。

 先制したのは流経大柏だった。前半12分、ここまで3得点と絶好調のMF亀田歩夢が、鮮やかな右足シュートを叩き込んだ。31分、前橋育英が同点に追い付き、後半に入ってからも両チームは攻守に激しくせめぎ合い、国立競技場に詰め掛けた歴代最高となる5万8347人の大観衆からヤンヤの喝采を浴びた。

 試合は延長でも決着が付かず、優勝はPK戦に委ねられることになった。

 先行・流経大柏の8人目が失敗すると後行・前橋育英も失敗。九死に一生を得た流経大柏だったが、10人目も失敗して万事休す。フィールドプレーヤー最後の10人目で力尽きた。

「優勝した前橋育英、準優勝の流経大柏ともにハイプレスを掛け合いながら、洗練されたチーム戦術と高い個人技を存分に発揮した。見ごたえ十分の試合はPK戦にもつれる大激戦でした。もっとも死闘を繰り広げた両チームから、卒業してJ1に進む選手は、今季15位と苦しんだ湘南入りする流経大柏DFの松本晃成1人だけ。鋭いドリブル突破とキープ力、守っては効果的なボール奪取力を披露し、決勝でのゴールを含めて得点王ランク2位タイの4ゴールを挙げた流経大柏のMF亀田歩夢は、2024年シーズンをJ3で戦ったJ2富山です。ちなみに優勝した前橋育英からJ入りする選手は見当たりません。意外に思うサッカーファンも多いでしょうが、これが高校サッカーの現実と言えるでしょう」と話すのは元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏だ。

 実際、前橋育英は4得点のFWオノノジュ慶吏が慶応大、MF石井陽が明治大、FW佐藤耕太が神奈川大に進んでサッカーを続ける。死闘を繰り広げた両チームから、J1上位チームに入団する選手は皆無なのだ。

「1993年にJリーグが発足し、プロ選手になるための道筋は、やはりJ配下のジュニアユース、ユースを経由してトップチームとプロ契約を交わす、もしくはユースから強豪大学のサッカー部に進んでフィジカル、メンタルをより強化し、さらに社会性を身に付けた上でプロに進むという2パターンが主流となりました」(前出の六川氏)

 英プレミアのブライトンで活躍している日本代表FW三笘薫は、川崎のU10(10歳以下チーム)から順調にジュニアユース、ユースとステップアップ。高校卒業時にトップチームを打診された。ところが、三笘は「大学で自分自身を心身ともに鍛え直したい」として断り、筑波大でレベルアップして3年次には川崎入りが内定した。

「筑波大卒業後は、古巣の川崎で即戦力として数字を残し、2021年の夏にブライトンに引き抜かれ、日本代表でも必要不可欠な存在となっている。この三笘の辿った経歴が、現時点の<最優良モデルケース>と言えるでしょう」とは前出・六川氏である。

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