アルプスアルパイン×TDK スマホ部品で活躍する電気機器の大手を比較する

「アルプスアルパイン」と「TDK」／（Ｃ）日刊ゲンダイ

【ライバル企業の生涯給与】

　年末年始に帰省したり、家族で旅行に出かけたり……。寝正月もいいですね。インフルエンザにかかり、家でジッとしているしかなかった人もいるでしょう。

　シニア層だったら、久しぶりに孫に会って写真をいっぱい撮ったかもしれません。スマホにかわいい写真がたくさん保存されているとうれしいですね。

　今回はスマホに使われる部品も扱う電気機器業界の「アルプスアルパイン」と「TDK」の社員待遇を比較してみます。

　アルプスアルパインは1948年設立の旧アルプス電気と、67年設立の旧アルパインが2019年に経営統合して誕生しました。車載向けやスマホ向けの電子部品、モジュール、センサー、通信機器などを製造しています。電子機器の小型化技術に定評があり、グローバル市場で広範な顧客基盤を持っています。

　TDKは1935年創業の電子部品メーカー。磁性材料フェライトの商業化を起源とし、現在は電子部品、センサー応用製品、磁器応用製品など幅広い事業を展開中です。スマホに使われるリチウムイオン電池は高シェアを誇ります。

　業績はどうでしょうか。2024年3月期（連結）で比較してみます。売上高はアルプスアルパインが9641億円、TDKが2兆1039億円。営業利益は197億円と1729億円、純利益はマイナス298億円と1247億円です。アルプスアルパインは車載関連で392億円の特別損失（減損）を計上した影響で純利益が赤字となっています。

　有価証券報告書によると、平均年収はアルプスアルパインが627万9000円、TDKが783万3000円です。役員報酬は1人あたり平均で2460万円と3840万円となっています。

　年代別の推定年収は、30歳時はアルプスアルパインが453万円、TDKが611万円。40歳時は563万円と760万円、50歳時は635万円と857万円です。

　生涯給与はこうなります。

▽アルプスアルパイン…2億2700万円
▽TDK…2億8200万円

　両社の社員がこの収入に応じた平均的な支出を続けた場合、65歳時の推定資産（貯蓄可能額）はアルプスアルパイン5139万円、TDK6094万円です。85歳時は553万円と367万円。どちらも安定した老後が待っていそうです。

（データ提供「Milize」=https://milize.co.jp）