1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

感染症が不安、でも病院に行かなければ…どのタイミングで受診すればいい?【感染症の家庭内感染を防ぐ】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月16日 9時26分

感染症が不安、でも病院に行かなければ…どのタイミングで受診すればいい?【感染症の家庭内感染を防ぐ】

子どもは早めに検査を受け適切な治療を

 インフルエンザの流行中に突然38度以上の高熱、喉の痛みなどの上気道炎症の症状、全身倦怠感などの症状に襲われたらインフルエンザが疑われる。

 それが事実か否かを知るだけなら、いまは薬局やインターネットで購入できる簡易検査キットで調べることができる。病院ヘは確定診断と治療目的で行くことになるが、病院に行っても治るわけではない。公衆衛生が専門の岩室紳也医師がいう。

「病院で処方されたタミフルやゾフルーザ、リレンザやイナビルなどのインフルエンザの薬を症状が出て12~48時間以内に服用すれば、悪化を防ぎ、治りが1日ほど短縮されます。しかし、健康な成人なら多くの場合、薬なしでも自然と治るのです」

 この時期の病院は閉め切られた待合室に患者がたくさんいて、さまざまなウイルスや細菌の巣窟となっている。実際にはインフルエンザでなかったのにうつされたり、新型コロナウイルスやマイコプラズマなど別の病気をうつされるリスクを考えれば、病期が少し短くなるからといって余分な時間と体力を使って病院へ行く必要はない、と考える人も多い。

 それでも病院へ行かなければならないのはどういうときか?

「5歳以下だったり、喘息や糖尿病といった持病があるお子さんは、インフルエンザ脳症を発症したり、重症化するリスクが高い。そのため、早めに検査を受け、適切な治療を受けることが必要です。痙攣、意識障害、異常言動、異常行動があれば躊躇なく医療機関を受診してください。高齢者の場合、水分が十分摂取でき、尿がある程度出ていれば脱水は回避できていると考え、『様子見でいいか』と思われがちですが、脱水が疑われたり、市販薬でやり過ごせない症状や意識障害等があれば、医療機関を受診してください」

 インフルエンザは感染から1日~3日ほどの潜伏期間を経て発症する。続く1日~3日で突然38度以上の高熱が出たり、喉の痛み、頭痛、関節や筋肉の痛み、倦怠感、食欲不振などの全身症状が現れる。それから少し遅れて喉の痛みや鼻水などの呼吸器症状が出る。吐き気などの消化器症状を訴える人もいるが、通常は10日前後で症状は落着き治癒する。感染した人のうち20~30%の人は症状が出ないままウイルスを排出する。

「普段は健康な人でも症状が2週間以上続くようなら、インフルエンザではなく別の病気であるか、インフルエンザをきっかけに何らかの慢性疾患に移行している可能性があります。例えば、咳が続くようなら咳ぜんそくや肺炎などになっているかもしれません。熱は出ないが咳がいつまでも止まらないという人の中には逆流性食道炎の方もいます。喉が急激に痛くなって呼吸が苦しくなれば急性咽頭蓋炎の可能性がありますし、高熱でふらふらしている、頭が割れるように痛いなどという場合はインフルエンザ脳症など命にかかわる危険な病気かもしれません。いずれの場合もすぐに医療機関を受診することです」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください