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「花椒」は身体を温めるパワーが最も高い熱性食材 下痢の改善に役立つ【健康長寿に役立つ高齢薬膳】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月18日 9時26分

「花椒」は身体を温めるパワーが最も高い熱性食材 下痢の改善に役立つ【健康長寿に役立つ高齢薬膳】

花椒香るかぼちゃのおかゆ(C)日刊ゲンダイ

【健康長寿に役立つ高齢薬膳】花椒

 気温が一段と低くなり、寒さが厳しくなったこの時期、お腹を下しやすくなっていませんか? 冬は冷えによる下痢に注意が必要な季節です。

 胃腸が冷えると血流が悪くなり、その機能が低下することによって、消化や吸収活動がスムーズに行われなくなります。そのため、食べた物に含まれている水分が十分に吸収されずに下痢が引き起こされてしまうのです。

 お腹の冷えは、外的な寒さ以外にも冷たい物の食べ過ぎ、飲み過ぎによっても引き起こされます。もともと、お腹が弱い人は年末年始の暴飲暴食が引き金になって下痢になるケースが多く見られます。また、そもそも胃腸機能が弱くていつもお腹が冷たい感じがする「慢性的な冷え」がある場合も、冬は下痢が悪化しがちです。

 シニアは、加齢とともに筋肉量が減るため、熱生産量が低下したり、動脈硬化などによる血行の悪化から、お腹を含めて身体全体が冷えやすい傾向があります。さらにシニアの場合は、身体の水分量が不足気味になっているため、脱水症を引き起こす大きな原因にもなります。

 下痢は体力の低下につながりやすいもの。それでなくても、風邪や感染症が気になるこの時期は、早めに改善しておきましょう。

 中医学において、冷えによる下痢は、消化機能を高めてお腹を温める働きが高い食材を取り入れることが対策になります。

 おすすめは、花椒。中国料理で多用され、とくに四川料理の香辛料として麻婆豆腐でおなじみのスパイスです。山椒とは種が異なり、熟した赤い実を乾燥させたもので、さわやかな香りとピリッとした辛味が特徴。お腹を温めるとともに胃腸の働きを高め代謝機能をアップし、冷えからくる下痢や胃痛、消化不良の改善に役立ちます。

 花椒は、お腹だけでなく身体全体の冷えを改善する効果が絶大。薬膳ではすべての食材は、身体を温める「熱性」「温性」、冷やす「涼性」「寒性」、そしてどちらでもない「平性」に分かれるとされています。花椒は身体を温めるパワーが最も高い熱性食材。冬にうれしい「暖房スパイス」でもあるのです。

 花椒の冷え改善効果を高めるには、同様に身体を温めて下痢改善によい、もち米、ショウガ、そして身体を温める働きの高いネギやエビなどを組み合わせるとよいでしょう。

 併せて、中医学において消化をつかさどる臓器「脾」の働きを高める食材を取り入れておくのも改善に役立ちます。脾の力を強めるとともに、お腹を温める働きも高いカボチャがおすすめです。

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