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必要なタンパク質とカロリー量を知ることが大切なのはなぜ?【正解のリハビリ、最善の介護】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月22日 9時26分

必要なタンパク質とカロリー量を知ることが大切なのはなぜ?【正解のリハビリ、最善の介護】

ねりま健育会病院の酒向正春院長(C)日刊ゲンダイ

【正解のリハビリ、最善の介護】#63

 高齢者の食事と栄養の基本として、第3に大切なことは「1日に必要なタンパク質量を知ること」です。自分に必要なタンパク質量は、前回お話しした自分の適切な体重(身長-95~110キロ)の1.2~1.5倍です。筋肉を維持する場合は体重の1.2倍、筋肉を増強したい場合は体重の1.5倍のタンパク質量を食事でとるようにしてください。

 たとえば、体重60キロの人が筋肉量を増やす場合は、90グラムのタンパク質を1日の食事でとる必要があります。とりわけ肉類は必須アミノ酸のバランスがいい良質なタンパク質源ですので、しっかり計画的においしく食べましょう。

 参考までに、タンパク質が多い食材を100グラムあたりで紹介します。

 まず、先ほども触れた肉類です。鶏ささみは24グラム、豚ヒレ肉は22グラム、牛ヒレ肉は19グラムのタンパク質が含まれています。

 魚介類では、カツオとマグロが26グラム、ウナギが23グラム、サケが22グラム、ブリが21グラム、サンマが18グラム、イカが20グラム、タコが16グラムです。魚介類にはDHAやEPAといった不飽和脂肪酸が多く含まれ、中性脂肪やコレステロールを下げる働きも期待できます。

 卵には12グラムのタンパク質が含まれていて、卵白の方が卵黄より多いです。また、ビタミンとミネラル、脂質も豊富に含まれます。乳製品のタンパク質量は、カマンベールチーズが19グラム、プレーンヨーグルトが3.6グラム、牛乳が3.3グラムで、カルシウムも豊富です。

 豆類では、油揚げが25グラム、豆腐が16グラム、大豆が15グラムで、植物繊維も豊富に含まれます。

 穀類は、食パンが9グラム、パスタが6グラム、ソバが5グラム、白米が2.5グラムですが、カロリーは肉類以上に高くなります。野菜類は、枝豆が11グラム、タケノコが3.5グラム、モヤシが3グラム、タマネギが2グラム、キャベツが1グラムなので、覚えておきましょう。

■体重を1キロ増やすには7000キロカロリーが必要

 第4に大切な「健康的な食事」といえば、地中海食が世界的にも有名です。

 私は1997年から3年間、デンマーク国立オーフス大学脳神経病態生理学研究所で脳卒中研究チームの責任者を務めました。当時、暮らした北欧での食事はとてもシンプルで色合いも寂しかったため、私は地中海食に肉を追加することを好みました。

 地中海食は彩りが良く、野菜、果物、パスタやパエリアなどの穀類、豆類、ナッツ類にオリーブオイルをたくさん使い、ハーブやスパイスを利かせた魚介類と適量のワインを楽しみます。ただ、オリーブオイルは100グラムあたり894キロカロリーと非常にカロリーが高いため、当然、とり過ぎるとカロリーオーバーで太る原因になります。

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