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黄色い鼻水は放置してはいけない…風邪や花粉症から副鼻腔炎へ

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月28日 9時26分

黄色い鼻水は放置してはいけない…風邪や花粉症から副鼻腔炎へ

写真はイメージ

 風邪、コロナ、インフルエンザの感染症が流行している。もう少しすれば、花粉も飛散し始める。注意したいのは副鼻腔炎だ。アレジオ銀座クリニック(東京・築地)の呉孟達院長に話を聞いた。

 昨年末、記者は風邪から肺炎になった。内科クリニックで抗生物質の点滴治療を受けたのだが、点滴最終日の夜に鼻の横部分が痛いことに気がついた。

 いままで感じたことのない猛烈な痛みで、前歯を磨く際にも激痛が走る。上の奥歯にも鈍痛があった。処方された抗生物質がまだ残っていたので、服用しているうちに治るのではと自己判断。実際3日ほどで治まったが、果たしてこれでよかったのだろうか。

「急性副鼻腔炎かと推測されますが、まず何より自己判断は禁物です。治ったと思っていても、鼻の中に膿が残っている可能性がある。風邪ウイルス感染の次に細菌感染症になり、鼻水が化膿し始めると急性副鼻腔炎が長引き慢性化してしまうこともあります。1年間で3~4回、急性副鼻腔炎を繰り返した場合、症状が慢性的に続く慢性副鼻腔炎に移行する可能性が大きくなります」(呉院長=以下同)

 副鼻腔は、鼻の周囲の骨にある空洞。副鼻腔炎では急性、慢性ともに、副鼻腔の粘膜に炎症が起きる。慢性副鼻腔炎は蓄膿症とも呼ばれる。

「典型的な症状は、ドロッとした黄色い鼻水や鼻づまり、頭痛や頭重感、顔面の一部の痛みや圧迫感です。併せて、嗅覚障害、歯痛、鼻水が喉の奥に流れる後鼻漏という症状が出る人もいます。副鼻腔炎は、なんの原因もないのに突然発症することはありません。風邪・コロナ・インフルエンザなどのウイルス性感染症、花粉症などのアレルギー反応性炎症が引き金となります」

 鼻の病気なのに歯が痛むのは、副鼻腔にたまった膿が、上の歯の根元(主に奥歯)を圧迫したり、刺激するからだ。逆に、虫歯や歯周病から副鼻腔炎(歯性副鼻腔炎)が起きることもある。

 副鼻腔炎と診断されると、抗生物質、抗炎症薬、鎮痛剤、抗アレルギー薬、鼻水や痰が出やすくなる漢方薬や去痰剤などが症状に応じて処方される。急性副鼻腔炎では治るまでの目安が3週間。それを過ぎると亜急性副鼻腔炎と診断され、3カ月以上症状が続く場合は慢性副鼻腔炎と診断される。慢性副鼻腔炎では、炎症が気管支にまで広がり、気管支炎や気管支喘息の併発とともに激しい咳や常に痰が絡むといった症状も見られる。悪化すると、手術を検討せざるを得ない場合もある。

「膿が大量にたまって排膿できなくなると、急性副鼻腔炎でも手術が必要となります。慢性副鼻腔炎になると鼻の中にポリープができることがあり、その場合は手術で取り除かなければ鼻づまりや膿は改善されません」

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