DeNA復帰バウアーがメジャーから「事実上追放」された本当の理由…女性へのDV疑惑だけじゃない!
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月29日 9時26分
メジャーに詳しい野球文化学会会長で名城大学外国語学部准教授の鈴村裕輔氏は、「女性への暴行問題が浮上したことに対し、『火のないところに煙は立たない』と、モラル、道徳的な部分で受け付けない、という人はいるでしょう」と前置きしたうえで、こう続ける。
いまだに続く見せしめ
「暴力問題は不起訴となり、法律上の問題は解決している。これを理由に契約を拒否すれば、それこそ球団が道義的な面で批判されかねない。むしろメジャーの各球団は、過去にバウアーが他の投手が松ヤニなどの粘着物質を不正利用していることを暴露したことを問題視している。その見せしめというか、制裁がいまだに解かれていないのです」
MLB機構は21年6月、投手の粘着物質の使用に関する取り締まりを強化した。
「そのきっかけをつくったのがバウアーでした。アストロズの投手陣が強力な粘着物質を使用している疑いがあるとし、回転数が向上したデータをSNSで投稿。結果、それまで暗黙の了解で行われていた『企業秘密』を暴露した裏切り者だと、球団や選手に判断された。そんな選手と契約しようものなら、それこそあることないことを吹聴されかねない、と考えているのです」(鈴村氏)
さらにバウアーは粘着物質の取り締まりが強化された直後にもMLB機構に対し、「彼らは知っていて、わざと4年間も見て見ぬふりをしてきた。誠実性のない彼らが誠実性について話すのは聞くに堪えない」などと批判を繰り広げた。
「バウアーは自身の言動が米球界に大きな波紋を広げたことについて、現時点で反省するようなコメントを出していない。こうした姿勢が『居直りだ』と受け止められている。自分の言動を棚に上げて、復帰したいというのは、都合が良すぎるというのがMLBと球団の考え方なのです。仮にメジャー復帰を諦めていないとしても、実現する可能性は低いでしょう」(鈴村氏)
米球界で煙たがられ、メジャー復帰を果たせなかった傷心を埋めるためにも、DeNAで大車輪の活躍を見せてくれればいいが……。
◇ ◇ ◇
バウアーはSNSでたびたび大炎上してきたが、日本に関係する投稿が波紋を広げ、「やっぱり人間性に問題あり」「ちょっと好きだったけど、やっぱ無理」などと大バッシングが吹き荒れる事態を引き起こした。いったい何があったのか。「日本人の怒りを買った不謹慎投稿の中身」とはーー。
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