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今季日本人13人参戦の米女子ツアー 厄介な「敵」は会場ごとに異なる芝質だけではない(羽川豊/プロゴルファー)

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月5日 9時26分

今季日本人13人参戦の米女子ツアー 厄介な「敵」は会場ごとに異なる芝質だけではない(羽川豊/プロゴルファー)

竹田麗央(C)共同通信社

【羽川豊の視点 Weekly Watch】

 竹田麗央の米ツアーデビュー戦は通算11アンダーの8位。まずまずのスタートでした。この大会は過去2シーズンの優勝者が各界のセレブリティーと共に戦うプロアマ形式。特殊な大会だからでしょう。出場選手のプレー時間がとても長く、最終日は1打ごとに待たされながらのプレーとなりました。

 米女子ツアーでは、試合会場ごとに異なる芝質だけでなく、スロープレーも難敵です。この問題は選手の間でも幾度となく取り上げられ、昨年もアニカ・ソレンスタムの冠大会で最終組のプレー時間が5時間30分を超えた日があり、クローズアップされました。

 米国では男子ツアーも同じ問題を抱えており、試合時間が長いことによる日没サスペンデッドの対策として、来季から現行のシード選手を125人から100人に減らすことを決めました。

 私も海外でのプレー経験はありますが、米ツアーでは、練習ラウンドもハーフで3時間以上かかることが珍しくありません。各ホールのレイアウトやグリーンの傾斜などを念入りに調べているのですが、試合で同じペースは許されません。誤解を恐れずに言えば、日本人とは時間に対する概念が違う人が多い。それは文化の違いとも言えますがゴルフでは同伴者や後続組に多大な迷惑がかかり、見ているファンも興ざめです。

 プレーが遅く、計測対象となれば「1打40秒以内」が「30秒以内」に変わり、その先の違反には罰金や罰打が科せられます。クラブ選択、歩く速度、ショットやパットを打つまでのルーティンなど少しだけ速くすればいいとわかっていても、自分のプレーリズムをかたくなに守り続ける人が多いのです。

 そんな選手と同組になれば不運です。イライラして心を乱せば、スコアを崩すだけ。はなから気にならなければいいのですが、ツアールーキーの竹田や山下美夢有、岩井姉妹はプレーリズムが速い。気持ちのコントロールも重要です。

 以前も触れましたが、ゴルフは4日間競技で試合時間が長く、五輪競技に向かないという声があります。いろんな競技が試合時間の短縮を求められ、メジャーリーグも2023年シーズンから投球間の時間を制限するピッチクロックが導入されました。今の時代、6時間近くかかる競技は五輪に不向きというより、プロスポーツとして成り立ちません。罪なスロープレーがゴルフのルールや競技方法を変えることになるかもしれません。

(羽川豊/プロゴルファー)

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