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巨人・田中将大の「魔改造」託された名伯楽が明言「3カ月で見通し。2ケタ勝たせるつもりで」【2025キャンプ直撃インタビュー 】

日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月5日 11時11分

 ──田中将は23年10月に右肘のクリーニング手術をした。その影響はありますか。

「彼によると、以前は毎日ボールを投げると、体というか、肩や肘が追い付かなかったそうです。この4日間、結構投げていますが、肩、肘は問題ないそうです。今のところ、この練習が合っているということ。彼も野球人生の岐路に立って、何かを変えなきゃいけないと分かっています」

 ──久保コーチはよく「投手は35歳から40歳で体と技が合わなくなる」と言っている。

「投手はこの年齢であるべき姿になる。体力は落ちるけど、頭には技術の蓄積があって『体』と『技』が合わなくなる。田中くんがその状態」

 ──菅野と同じノーワインドアップで投球練習を行っている。

「投球動作に入る時、体がプレートの後ろに行かないようにしようと。後ろから前に行かないようにしようという狙い。振りかぶって体が回り始めると、どうしても横に回ってしまうんです」

「菅野智は5月に始めて6、7月にはスピードが戻った」

 ──横振りを矯正するため?

「まずはシンプルに、上から投げ下ろす。体が潰れないようにというのを目指しています」

 ──菅野を指導した時は、23年の春先から夏場も含めて1年近くかけて投球フォームの改良に取り組み、24年に結果が出た。魔改造の浸透には多少の時間が必要?

「今回は以前からミーティングをしながら、キャンプインでヨーイドンというか、田中くんと寄り添って進んでいるので、だいぶ違いますね」

 ──どう違いますか?

「菅野の時はこのキャンプみたいに密着できなかった。23年のキャンプで話はしたんだけど、まだ疑心暗鬼だったんじゃないかな。ただ、その年の開幕前に右肘を痛めて開幕二軍となってリハビリ組としてファームに来た。その後、ある程度投げられるようになったけど、うまくいかない。じゃあ、やってみようかと5月くらいから始めたんです」

 ──完成したのは?

「6、7月にはスピードが戻ってきたし、結構いい形になっていたんです。23年の最後の方は、もっと勝てても不思議ではなかったんだけど、チームの状態もあって4勝8敗に終わった。僕の中では7、8、9月には完成していた。だから、菅野も私も手応えを感じてシーズンを終えていた。それが、翌年に繰り越された形です」

 ──田中将はもっと早めに結果が出る?

「急いで結果を求められているよね? 今の感じだと、2月から4月まで3カ月近い時間を使えば、なんとか見通しが立つかなと思っています」

 ──しっかり改良できれば今季何勝できますか。200勝まで3勝ですが、菅野のように2ケタ勝利?

「3勝なんてものじゃない。まずはローテ入りですが、2ケタ勝たせるつもりでやっていきます」

(聞き手=増田和史/日刊ゲンダイ)

▽久保康生(くぼ・やすお) 1958年4月8日、福岡・飯塚市出身。柳川商から76年ドラフト1位で近鉄入団。阪神、近鉄を経て97年に現役引退。通算550登板、71勝62敗、30セーブ、防御率4.32。引退後は近鉄、阪神、ソフトバンクでコーチを歴任。大塚晶文、岩隈久志、藤川球児ら多くの好投手を育成、指導した。

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