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こんなのあったんだ!惜しくも消えてしまった職業の数々

GIGAMEN / 2016年2月15日 7時0分

ハイテク化が進み、多くのタスクが機械任せに。それに伴い、昔ながらの人間の仕事が一つ、また一つと消えていっています。以前は仕事を通して多くのふれあいがありました。今では、機械を導入した方が効率的にも価格的にもプラスとなるため、残念ながら人と人とのふれあいが少ない社会になってきています。

今回ご紹介するのは、イギリスで実在していた10の職業です。日本とはまた一味違った面白い職業の数々で、消えてしまったのが残念と思えるほど。

1. ガス灯の点灯夫

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イギリスと言えば街灯。そして昔の街灯はガス灯だったので、点灯する人が必要でした。イギリスでは、1807年から街灯が防犯機能を果たしていました。20世紀に入るころには、ガス灯にとって代わり電気街灯が設置され、点灯夫はお払い箱となってしまったのでした。

2. 植字工

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1800年代には、活字を印刷台に並べる大変労力を要する植字工という職業がありました。イギリスの印刷業界において絶対に欠かせない熟達した技能をもった植字工は大変人気で、挽く手もあまただったようです。しかしながら、コンピューターの登場によって1970年までに植字工もまた姿を消したのでした。

3. 復活屋

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カルト集団の響きを含むこの復活屋ですが、実はきちんとした職業だったんです。科学・医療的研究などで使う遺体を掘り出す人たちを復活屋と呼んでいたのだとか。ですが、1700年代から医薬品が流通するようになってからは、この職業は消えていったそうです。

4. 道路の掃除屋

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美しく着飾った貴族階級の女性たちが道路を渡るときには、この道路の掃除屋さんが大活躍したとか。小銭を渡せば、貴婦人らの前に立ち、チリやゴミを掃除して歩いてくれたそうです。20世紀までに道路はきれいに整備され、馬車の数もぐんと減り、道路の掃除屋たちの仕事はなくなっていったようです。

5. モーニングコール屋

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もちろん電話が登場する前ですから、モーニングコールといっても電話ではなく、物を利用して人々を起こしていました。指定された時間に依頼主の家の前に行き、長い棒を使って窓をコンコンとつついたり、依頼主が起きるまでドアをガンガンとたたいたり、時には吹き矢のようなもので豆を吹き飛ばして、依頼主や家族を起こしてあげていたのだとか。アラームクロックの登場で、この仕事も永遠に消えてしまいました。

6. 雇われて涙を流す人

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葬儀で涙を流してその場を盛り上げて(?)くれる仕事に就く人を、moirologistやcrierと呼んでいました。上流階級のステータスであった葬儀では、葬儀に参加して一緒に涙を流してくれる専門家を雇うことが一般的にあったようです。このトレンドも1900年までには廃れていったようです。

7. 飛行機の音を検知するリスナー

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第1次世界大戦から第2次世界大戦にかけて、敵軍の飛行戦隊がやってくるのを検知するのは、このリスナーの役目だったそうです。様々な器具を使って飛行機の音を聞く仕事ですが、コンピューターによる分析装置のようなかっこいいものではなく、ウォーチューバと呼ばれるちょうど音楽楽器のホルンのようなもの。遠くからやってくる飛行機の音をこの器具がキャプチャして、チューブを通じてリスナーの耳に入ってくるというかなり原始的なものでした。

第2次世界大戦が開始される頃にはレーダーが開発され、飛行機の音を検知するリスナーの仕事は消えてなくなったのでした。

8. ヒル・コレクター

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血を吸うことで知られているヒルですが、そのヒルを収集する人たちをヒル・コレクターと呼んでいました。このヒル・コレクターのすごいところは、自らの足を餌にしてヒルに足を吸いつかせて捕獲するというところ。想像しただけでも鳥肌ものです。彼らは捕獲したヒルを医者などに売っていたそうです。18~19世紀に広く浸透していたこの職業も、過剰捕獲が理由でヒルの数が激減し、また医者もその有用性が限られていることに気づき、ヒル・コレクターはいなくなりました。

9. 糞尿コレクター

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肥料として使われる糞尿を収集する仕事に就く人が、糞尿コレクターです。「お仕事は?」と聞かれて、「糞尿コレクターです」と答えるのはなんだか恥ずかしいですが、その仕事内容からか、主にその作業は夜間に行われ、とくにマンチェスターでは「夜中の整備工」と呼ばれていたとか。水洗トイレが導入されるようになったこと、さらには農家では人間の糞尿を肥料として使うことがあまり気分の良いものではないうえ、健康にも良くないと考えられ始めたため、糞尿コレクターはその職を追われてしまったそうです。

10. ねずみ捕獲士

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臭いがきつく病原菌を持っているかもしれないねずみを捕獲するねずみ捕獲士は、100余年にわたり活躍したそうです。テリア犬の力を借りて、多くのねずみが捕獲・駆除されたそうですが、上流階級の人たちの間では、ねずみ捕獲士からねずみを買い取り、檻に入れて飼うのがファッションの一部だったとか。その後、より効果的なねずみの捕獲法が提案・実施されるようになり、ねずみ捕獲士はその姿を消しました。

日本とはまた違った職業が必要とされていたイメージですが、日本でも現代社会に生きる私たちには想像もできないような面白い職業があったに違いありません。

ですが、消えてしまった職業や消えゆく職業は、「職人技」と呼ぶにふさわしい技能を持っている人らによるものが多い気がします。

残念ながら、コンピューターの登場やグローバル化で、このような職人による素晴らしい職業は消失し、これからもさらに多くの職業がコンピューターによって行われるようになるのでしょう。

世の中便利にはなりましたが、コンピューターが常に私たちの間に入り込んでいる生活は、どこか無機質で素っ気なく寂しい気もしますね。

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