【川床明日香・新谷ゆづみ インタビュー】映画界の性暴力問題 を取り上げた注目作『ブルーイマジン』に出演 性被害と向き合う女性たちを体当たりで演じる
GirlsNews / 2024年3月15日 11時0分
--佳代と川床さんの、問題との接し方がリンクしていたのかもしれません。
川床「そうですね」
--佳代自身は被害を受けていないけど、親友の乃愛と音楽仲間の友梨奈(北村優衣)が性被害を受けている。そばでそれぞれの精神的な支えになって寄り添いつつ、ともに加害者や問題に立ち向かっていきます。
川床「佳代はすごく優しい人で、私には持っていない、強い優しさがあると思うし、自分のことよりも誰かを思うことが根本にある子なので、そこは自分も真似したいなと思いました。尊敬できるところです。乃愛も友梨奈も被害を受けている。自分は受けていないという立場で、相手との距離感を感じて苦しい部分はありました」
新谷「凛は本当にけなげに夢を追いかけていて、頑張っていたからこそ……。ただまっすぐなだけなのにな、と思って」
--まっすぐなゆえに……というところもあるのかもしれません。悪い映画監督の標的になりやすかったのかも……と。
新谷「自分と重なる部分が多すぎて、演じていてやっぱりしんどかったですね」
--凛も地方から出てきている?
新谷「はい、お父さんもお母さんも応援してくれているから、頑張れていて」
--やっぱり結構重なりますね。
新谷「そうなんです。だからもし自分がそういうことになったときに、親に言えるかなと考えたりして、確かに言えないかもなと思ったり。やっぱり誰かに言いたいけど、誰に言っていいかわからない。そういう思いはきっとあるよな、と思っていたところ、『ブルーイマジン』という場所に救われて……。自分の言いたいことを溜めてきて自己完結しようと、辛い思い出に蓋をしようと頑張っていたところ、やっと誰かに開くことができた。“よく言えた、よかったね”って、ほんとに思いました」
--この作品に限らず自分に近い役で、ハードな役を演じるときは、心にずどんと役がのっかっかてくる感じはある?
新谷「あります。あります」
--役に入ってるときは周りともあまり話せなくなったり?
新谷「そのときはそこまで感じなくて、撮影期間が終わってからそのこと気づいたりします。演じるときは、自分が過去に経験したことと、違う出来事でも似ている部分と紐づけたりしながら、感情をみつけていくという作業をしていて、違うことなのに一緒のことのように感じたりして、それが結構ありますね」
--それは今回の作品でも?
新谷「そうですね。似ているつらい出来事を探しているうちに、昔の嫌な思い出の蓋が開いたりしたときは(笑)、結構しんどいですね」
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