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ネパール地震で、働く子ども2万人が行き場失う―特定非営利活動法人アジア・コミュニティ・センター21

Global News Asia / 2015年5月12日 19時13分

煉瓦工場、レストラン、陸路輸送、採石場、露天での物売りや、家事使用人として働き、生活の糧を稼いできた子どもや、不法居住区で生活していた子ども2万人以上が今回の地震で生活の場を失い、移転を余儀なくされている。(C)Concern Nepal

 2015年5月12日、特定非営利活動法人アジア・コミュニティ・センター21(ACC21)は、ビジャヤ・サインジュ(コンサーン・ネパール CEO)が寄稿した、子どもの権利の視点から「ネパール地震-今後の課題―」を掲載した。

 『2015年4月25日にネパール中部をおそった地震は、8,400人以上の死亡者と14,000人以上のケガ人を出した。歴史的文化が息づき、壮大なヒマラヤ山脈を擁するこの国では現在、世界中の関心を引いた予期せぬ大地震で混乱の中にある。

 こうした中、ACC21代表理事の伊藤道雄氏がすぐに安否確認のためのメッセージをCONCERNに送ってくれ、私は非常に感動し、無事であることをすぐに返答した。私の携帯電話番号を教えた後1分以内に彼から電話があり、声を聞いたときには、日本の友人たちから我々とネパールを心配してくれていることを感じ、私は泣きそうになった。日本の人々は地震やその他の自然災害を経験しているので、真剣に心配してくれていることを感じる。私たちも、日本の人々が福島と津波の問題にどのように取り組んできたかをいまだ忘れていない。

 ネパール内務省が発表した最新の被災状況報告によると、住戸全壊が19万1,058戸、一部損壊17万5,162戸で、全国にある540万戸(2011年統計)のうち7.15%が損壊したことになり、美しいヒマラヤに囲まれて生活してきた900万人が影響を受けている。両親が亡くなり、孤児となった子どもは何千人もいる。

 ネパール政府はカトマンズ盆地の3都市を含む約22郡(districts)で非常事態宣言を出した。ユネスコの世界遺産7か所が崩壊し、これら歴史的で優美な寺院やパゴダ(仏塔)の再建には何年もかかるだろう。なかでも地震被害が大きかったのは、カトマンズ北東部に接するSindhupalchowk(シンドゥパルチョーク)で、死傷者2,911人、一方、首都カトマンズ1,202人とカトマンズ北西部のNuwakot(ヌワコット)は904人である(内務省発表)。

【働く子ども6万人のうち2万人以上が行き場失う】
 煉瓦工場、レストラン、陸路輸送、採石場、露天での物売りや、家事使用人として働き、生活の糧を稼いできた子どもや、不法居住区で生活していた子ども2万人以上が、今回の地震で生活の場を失い、移転を余儀なくされている。

 子ども支援を行ってきた団体や子どもの権利活動家たちが今直面している主な問題は、家や両親を失った子どもたちをどのように社会復帰させ、良識的な市民に育てるかとういうことである。全国規模で活動するCONCERN-Nepalは、子どもたちが生きぬく権利を擁護し、もっとも適正な支援を行うために設立された組織で、今回の震災では、カトマンズ盆地の内外で生活する子どもとその両親の生活の回復、再定住、社会復帰(リハビリテーション)を支援するため、国外の機関に支援を呼びかけている。

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