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【インド】モディ政権の経済・金融マーケット―HSBC投信

Global News Asia / 2015年6月17日 16時30分

 6月末には状況がより明確になるが、現時点まででは、長期実績平均を5%上回る降雨量が観測されているとの現地報道もある。当面は、インド経済を見る上で、気象情報に注意したい。

『株式市場』
 5月のインド株式市場は2カ月連続で下落した後、上昇に転じた。企業決算が低調となったものの、利下げ期待の高まりが上昇要因となった。

 2015年1~3月期の企業業績は予想より弱い内容となり、MSCIインド指数構成企業のうち純利益が市場予想を下回った企業の割合は約50%に達したが上回った企業は約35%にとどまった。

 企業収益の本格的回復は後ずれする見通しだが、投資効率の向上、財政·金融両面での緩和策と経済成長の加速を背景に、インド企業の利益率は今後3~4年間で約2倍に上昇する見込みである。

『債券市場』
 5月はインド10年国債利回りが一時8%近くまで上昇した後に低下し、前月末を下回る7.64%で取引を終えた。

 インド準備銀行(中央銀行)は6月2日、今年3回目の利下げを実施し、レポ金利を0.25%引き下げ7.25%とした。今年に入り前倒しで利下げを実施しており、当面は政策金利を据え置くと見られる。中央銀行は次の一手の前に、モンスーン期の降雨量、金融政策の波及効果、米国の金融政策、原油価格動向等の重要な要素を注視すると見られる。

『為替市場』
 インドルピーは5月も対米ドルでは下落傾向となったが、大半の主要アジア通貨をアウトパフォームした。

 アメリカの利上げ観測を背景とした米ドル全面高の流れが続いているが、対米ドルで65ルピーを超えるルピー安進行はインフレ圧力の高まりに繋がる恐れがあり、中央銀行は容認しないと考えられる。

 今後のルピー相場について引き続き強気に見ている。アメリカとインドの間のインフレ率格差は安定ないし縮小傾向、原油安と経常赤字の縮小も引き続きルピー相場の下支え要因となろう。インドルピーは、対米ドルでは現在の64.1ルピーから強含み、中期的に米ドルに対して60―64ルピーのレンジ内で推移すると予想。
【編集 : 高橋 大地】


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