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【ミャンマー】日本への出稼ぎの経験から母国で成功を収めた1人のミャンマー人

Global News Asia / 2015年11月6日 10時0分

ゾウゾウ氏のサービス精神を象徴しているサンデーブランチ(竹永ケイシロ 撮影)

 2015年11月6日、1988年の学生運動の後、ヤンゴンの大学は閉鎖され、数多くの優秀な学生が大学に通うチャンスを奪われ、自宅待機を強いられた。そんな鬱屈した空気の中、当時入手困難だったパスポートを手にする事ができた一部の学生は世界を見るために、シンガポールや日本へと渡った。最大都市ヤンゴンで最も新しい五つ星ホテル「NOVOTEL YANGON MAX HOTEL(ノボテル・ヤンゴン・マックス・ホテル)」の経営者ゾウゾウ氏も、その一人である。

 現在、ゾウゾウ氏の経営するマックスグループは、ホテル、観光、ネピドーの高速、貿易と手広くビジネスを展開している。一代で財を成したゾウゾウ氏のビジネス拡大の大きな転機は、前国家元首タンシュエがチャウンダービーチにあるゾウゾウ氏所有のホテルに宿泊し、彼を気に入ったから。という伝説はミャンマービジネス界では有名な話である。一部では政商ともささやかれるが、サッカー協会の会長も務め、各種の社会貢献活動にも力を入れている。何より家族思いと噂の彼らしい人へのサービス精神と家族を楽しませる演出豊富な「サンデーブランチ」はミャンマーでのビジネス成功例としても、足を運ぶ価値があると言えるだろう。

 ゾウゾウ氏の考えたサンデーブランチでは、スィーツはもちろん、伊勢海老やブラックタイガーなどの海鮮、パスタ、ピザ、寿司、そしてローストチキンなどおなじみの肉料理に、サラダなどがずらりと並び、メインディッシュにはフォアグラをその場で焼いて提供するサービスまである。飲み物もソフトドリンク、スパークリングワイン、ワイン赤、白、カクテル数種が飲み放題で、これらを破格の34ドルで提供している。

 そのためサンデーブランチながら予約必至の人気となっており、ヤンゴンの高級ホテルが軒並み開催するサンデーブランチの中では頭一つ抜けた感があるが、人気の秘密は実は豊富な食べ物以外のユニークなサービスにある。レストランの各所には似顔絵コーナー、フェイスペイント、綿あめやポップコーン、チョコレートファウンテンのコーナーが設けられ、さながら縁日のような演出で、ホテルのサンデーブランチに訪れた客の非日常感を盛り上げている。また子供連れの家族が楽しめるよう、マジシャンが各テーブルを回り、サンデーブランチの営業時間12:00~15:00の3時間の間、少しも客を飽きさせることがない。

 そして、お腹も気持ちも満たされ、会場全体に温かい雰囲気が漂い始めた後半の時間帯になると、お客参加型のラッキドロー(くじ引き大会)が始まると、レストラン全ての客が同じパーティーに参加しているかのような、不思議な一体感が生まれる。

 NOVOTEL YANGON MAX HOTELはオープンからまだ1年未満と日は浅いが、ゾウゾウ氏が日本の出稼ぎで培ったサービス精神が成功の礎となっている事は間違いない。
【執筆 : 竹永ケイシロ】

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