中国不動産バブル確実に崩壊「経営危機の中国恒大集団、破綻へ」
Global News Asia / 2021年10月2日 5時45分
2021年10月、経営危機が叫ばれていた、中国恒大集団の破綻は確定した。負債総額は1兆9700億人民元(約33兆5,000億円)と見られている。中国政府は直接救済を見送り、間接的な部分的救済にとどまる見通しだ。9月30日に償還期日を迎えた個人投資家向け債権は、10%の金額を返金したと会社側は発表したが詳細は非公表だった。
専門家は「恒大集団は、地方政府から開発用地の使用権を購入して、マンションやリゾート物件を開発して急成長をし、約20万人の従業員を抱える大手グループになりました。途中までは順調でしたが、多くの中国国民に悪夢を見せる結果に終わりました。
不動産価格は、必ず上昇すると信じた国民が、自ら住む住宅の他に、2軒目、3軒目のマンションを購入。転売して利ザヤを稼ごうとの投機目的だったのです。この3~4年はその夢から目覚めた中国国民は、損切をして売却に走りました。多くの人が銀行ローンで購入していたため、値上がりが見込めないほとんどの物件は担保割れとなり、金融機関の不良債権はドンドン増える見込みです。
ちょっと考えれば、少子化の中国で不動産価格が高騰すること自体、道理に合わなかったのですが。集団催眠・集団心理で、バブルの速さと大きさは日本以上でした。この20年で20倍以上に値上がりした極端なケースも。そこには日本同様に利益を確保したい不動産会社の優れたセールストークがありました。
恒大集団の高利回り債権も6月ごろからは大口の買い手が見つからず、資金難に喘ぐ状況に陥り、恒大集団の社員や取引先にも、ノルマを課し購入者を探すように指示。それができなければ自ら購入するよう命じられていました。
中国は、社会インフラの整備が遅れており、大雨が降れば各地で河川の氾濫、また電力不足での停電など。さらに大気汚染も深刻で不動産に魅力がある国ではありません。
恒大集団の事実上の破綻は、中国不動産バブル本格崩壊への序奏で中国経済に大きな悪影響が出ると思われます」と話す。
【編集 : af】
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