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NPO法人セブウィッシュ、ラーメン屋台もうすぐオープン:雇用を守るための新たなる挑戦

Global News Asia / 2022年4月5日 16時0分

健康美人研究所

 2024年5月29日にNPO法人セブウィッシュは、小さなラーメン屋台を開店する予定です。昨年11月から試行錯誤を重ね、ようやく開店にこぎつけるまでの道のりを、同法人の日本人理事に伺いました。

 アイディアの発案

 2023年末、マクタン島内の経済特区にある日系企業が業績不振により閉鎖されることになりました。活動資金調達のため、その企業の社食を運営していた私たちは、余剰人員を抱えることになりました。解雇は正当な理由があるため簡単でしたが、雇用していたのは低学歴で貧困層出身の人々が多く、その後の仕事が見つかるかどうかも不明でした。そこで、雇用を続けるために何ができるかを解雇対象のスタッフと話し合った結果、店のガラクタ置き場になっている場所を改装してラーメン屋台を始めることに決まりました。

 準備段階

 もともと素人が飲食業に手を出すのは危険だと思っていました。コロナ禍で近所の和食店が閉鎖になり、そこで解雇された人たちに頼まれて小さな食堂を開店した経験もあり、飲食業の難しさは身にしみて感じていました。ですが、スタッフがやってみたいというなら一度も二度も同じだと覚悟を決めました。ラーメンとはほぼ無縁の家庭で育ち、家族でラーメン屋に行ったのも一度きりでした。ラーメンの作り方も全くわからないところから始めましたが、素人考えでヌードルメーカーを4台購入。しかし、出来上がった麺はコシがなく、ゆでると5センチほどに切れてしまい、さらにベタベタになって食べられるものではありませんでした。また、スープとタレが別々に作られていることも知りませんでした。インターネット検索で調べても、情報が異なりさらに混乱しました。

 そんな時、帰国した際に出席した同窓会で、幼馴染がラーメン店を数店舗展開する経験を持っていることがわかり、藁にもすがる思いで相談しました。彼は親切に数週間にわたり、自分の店の秘伝を惜しげもなく提供してくれました。それをセブに持ち帰り試しましたが、とんこつや鶏ガラの品質や価格が安定せず、なかなかうまくいきませんでした。また、宗教的に豚が食べられない、アレルギーで鶏が食べられない人たちがいることがわかり、彼に相談し、野菜たっぷりの魚介の出汁でスープを作ることに変更しました。麺に関しては、機械ではなく手揉み足踏みで作ってみたところ、その方がうまくいきました。タレも彼の秘伝のレシピを教えてもらいました。市販の麺やタレを使えば簡単でしたが、コストを抑えて地元の人に少しでも安く提供したいという思いから、あえて自分のところで作ることを選びました。

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