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【トルコ・シリア大地震から6カ月】人々は今も仮住まいのまま、飢餓のリスクに!

Global News Asia / 2023年8月4日 14時45分

ワールド・ビジョンの食料・栄養プログラムで深刻な栄養不良の兆候が見つかり支援を受け、健康を取り戻した子どもと母親。https://www.worldvision.jp/donate/refugee.html

 壊滅的な地震発生から8月6日で6カ月を迎えようとする中、シリア北西部の人道的状況はかつてないほど悪化しています。

 世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョンのシリア対応プログラム責任者であるヨハン・モイジは次のように話します。「シリア北西部とトルコ南部を襲った壊滅的な地震から半年が経過した今、シリアの人々は、地震の影響だけでなく、長引く紛争、経済不況、コレラの流行、厳しい気候などの苦しみとも闘っています」。

 シリア北西部では、仮設住宅で暮らす家族の数が増えていることが懸念されています。地震で家を失った約26万5000人が、適切な住居を必要としています。この懸念をさらに深刻化させているのが、夏の猛暑による相次ぐ火災です。7月15日から17日までのわずか3日間で40件以上の火災が発生。2023年だけで現時点までで、180件以上の火災が発生、5人が死亡、220以上のテントが焼失しています。

 ワールド・ビジョンは、さらに、食糧配布削減により、シリア北西部の状況はますます複雑化していると警告しています。この決定により、約250万人が深刻な飢餓のリスクにさらされ、すでに深刻化している危機をさらに悪化させています。驚異的スピードで増大している食料不安は、2015年と比べて50%以上の上昇をみせており、推定1,210万人が影響を受けています。栄養不良率は過去最悪を記録しており、妊娠中および授乳中の母親の4人に1人が急性栄養不良状態、一部地域では子どもの4人に1人が発育不良に陥っています。53億ドルの資金を必要としている「2023年人道対応計画」は、53億ドルの資金を必要としていますが、7月21日現在で資金調達の進捗は13%に留まっており、人道支援団体の間では懸念が高まっています。

 「この豊かな世界で、飢えに苦しむ子どもがいてはなりません。ワールド・ビジョンは主要なステークホルダーと協力し、緊急支援を必要としている人々の命を守り、また、飢餓の根本原因の解決に取組んでいます。また、世界規模の包括的かつ持続可能な食料システムの構築に努め、食料安全保障や栄養の確保、保健・教育の質向上、ぜい弱な子どもたちやその家族の保護施策の強化を目指して活動しています。」

 ワールド・ビジョンはシリア、ヨルダン、トルコ国内において、2011年からシリア対応プログラムを行い、難民・国内避難民と彼らを受け入れているコミュニティの人々に、命を守るための保護、教育、水衛生、生計向上、保健等の支援を提供してきました。

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