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【コラム】北朝鮮にも、親心はある

Global News Asia / 2024年1月24日 6時0分

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 北朝鮮は、正直貧しい。けれど、義務教育と無償医療制度を行っていることを国外に喧伝することで、社会主義国家でも優れていると胸を張る。そして、無償での学生服提供。

 世界中で食べ物がないとか、着るものがないとか、医療が成立していないとか言われているけれども、子供たちにきちんと制服を与えることができる国なんだとアピールしている。

 昨年中に提供された制服。9月に制服の検閲が実地されたが、質が悪いことが正直ばれてしまった。なぜバレたのか。改造制服が多かったからだ。渡された制服は、すぐ破れ、立生地横生地を問わない縫製で妙なシワが寄る。そして、どこかのマスクのようにみすぼらしい。最初は、壊れた部分を親が修繕していたと思える。シワを改善するために仕立て直ししていたのかもしれない。けれど家庭で行うには限界がある。

 そもそも原料として粗悪な混紡生地しかない。じゃあ、市場に立派な生地が出回っているかというとすべての生徒の需要くらいは難しい。

 それでも、いくらかお金に余裕のある家庭は、この混紡生地で国が提供したデザインの制服を着やすく見栄えがするように再作製を依頼している。

 男子用で510円。女子用で280円。日本人にはお安いと思えるかもしれないが、北朝鮮では血のにじむ努力をしないと得られない金額だ。これはまさに親心ではないだろうか。

 9月の検閲で、この自前似たような制服が多くバレた。国が支給したものを再度作り直すようにと命令された。

 …制服さえなければ、自家製の制服に決まりはなかった。子供たち何となく同じでよかったのだ。迷惑な支給だとの声が絶えない。

 北朝鮮では、第二弾として学生カバンの支給も控えている。原料が絶対数足りないのに、どうしようというのだ。

 着るものを統一する。同じものを着る。軍服、国民服、モンペと同じ臭いがする。
【編集 : fa】

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