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家賃滞納と「怪しい行動」を繰り返す40代・入居女性…。探偵の素行調査で発覚した“女性の隠された生活の真相”【相続診断士の探偵が解説】

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月5日 11時30分

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(※写真はイメージです/PIXTA)

マンションの所有者である相談者は、家賃滞納を繰り返す女性を何とか退去させたいと考えていました。その女性が何かを隠しているような行動を目撃したことも、退去を求める理由の一つでした。そこで、弁護士のアドバイスを受けて、探偵に素行調査を依頼すると、予期せぬ事実が発覚します…。MJリサーチ綜合探偵社の取締役であり、相続診断士でもある若梅秀孝氏が、実際に寄せられた相談内容をもとに解説します。

家賃滞納を繰り返す入居者。退去してほしいと思ったが…

今回の相談者は、マンションオーナーの中原さん(男性・65歳)です。

中原さんが所有するマンションには、家賃滞納を繰り返す40代の女性が住んでいて、中原さんのストレスの元凶となっているとのこと。

「入居して半年くらいは滞納なく家賃が支払われていたのですが、その後は、滞納を繰り返すようになりました。滞納が続いて3ヵ月分まとめて支払われたこともあります。何度注意しても改善されないので、退去してほしいと思ったのですが…」

中原さんは、この女性を退去させたいと考えて、知り合いの弁護士に相談しました。しかし、家賃の支払いが遅れても、支払われているなら、すぐに契約を解除することは難しいといわれました。借地借家法という法律によって借主は手厚く保護されているため、貸主から契約を解除することはなかなか認められないのです。

この女性、何かを隠しているような気がする

中原さんがこの女性に退去してほしいと強く思ったのには、家賃滞納以外の理由もありました。

「この女性は、敷地内の駐車場を無断で使用したことが何度かありました。注意をしても無言で車を移動するだけで、目も合わせてくれません。すれ違ったときに挨拶をしても、私を避けるように早足で通り過ぎていきます。何かを隠しているような感じがあり、すごく気になっています」

マンションオーナーとしては、家賃滞納や騒音トラブルなどの問題が一切なく、すべての入居者が温厚な人柄で平穏な暮らしをしているというのが理想的な状態です。陰湿で挨拶をしても無視するような入居者がいて、家賃の滞納を繰り返しているとなると、部屋の状態も気になります。

このようなタイプの入居者は、生活が乱れていて、家の中がゴミ屋敷状態になっていることも珍しくありません。どうにかして退去してもらいたいと思うのは当然のことでしょう。

弁護士が提案したのは「探偵の素行調査」

家賃滞納で契約解除をすることは難しいと聞いて落胆している中原さんに、弁護士が提案したのは、探偵社に依頼して、その女性の素行調査を行うことです。素行調査を行い、賃貸契約の禁止条項に該当する行動が発覚すれば、契約違反を理由に退去させることが可能だからです。

弁護士は、中原さんの話を聞いて、その女性は契約に違反する行為をしている可能性が高いと感じました。過去にも似たような事例で、探偵社に依頼して素行調査を行ったところ、3階からゴミを投げ捨てていたことが発覚し、契約違反を理由に退去させることに成功したといいます。

まずは、女性の素行調査を行い、契約違反に該当する行為を行っていないか確認することが、中原さんの希望どおりに女性を退去させるために有効な戦略になると弁護士は判断したのです。

素行調査で明らかに…女性の生活の実態

中原さんから依頼を受けて、女性の素行調査を実施したところ、弁護士の予想どおり、契約違反に該当する行為が発覚しました。

こちらが、素行調査の結果です。

11時36分:マンションの入り口から自宅に入る

13時18分:自宅を出る

13時29分:最寄りの駅から電車に乗る

13時45分:3駅離れた駅で電車を降りる

13時56分:スーパーに入る

14時12分:食料品などを買い、スーパーから出る

14時19分:住宅街の戸建て住宅に入る

その後、女性は戸建て住宅から出てくることはありませんでした。

この日の素行調査の結果を中原さんに報告したところ、中原さんはこう話しました。

「もしかするとその戸建てに住んでいて、うちのマンションには別の人が住んでいるのかもしれない。なんとなくそんな気がしていたんです」

そこで、別の日にマンションの部屋の出入りを調査することになりました。

その結果、女性の部屋に、訪問介護員が訪問していたことが発覚したのです。

その後、中原さんは女性に報告書を見せて問いただし、女性はこのマンションとは少し離れた場所にある戸建て住宅で生活し、このマンションには87歳の母親を住ませていたことが明らかになりました。87歳の母親は要介護状態で、その女性は母親の介護のためにほぼ毎日訪問していたのです。

オーナーに無断で契約者と異なる人物を住ませることは、「無断転貸」となり、契約違反に該当します。また、中原さんが所有しているマンションには、スロープや手すりなどが設置されていないため事故につながるリスクもあります。そのことを説明し、中原さんは無事に女性を退去させることができました。

「この女性のように怪しい入居者がいると、部屋の中が荒れ果てているのではないか、他の入居者とトラブルになるのではないかなどと、不安になります。そのような不安が大きなストレスになるので、無事に退去してもらえてほっとしました」

「この入居者は怪しい気がする」…直観は的中する?

マンションオーナーが特定の入居者に対して、「この人は怪しい」と感じた場合、その直観は的中していることが多いようです。特に長年、不動産経営を続けてきたオーナーは、経験則から不良入居者を見抜く感覚が磨かれています。

もちろん「怪しい気がする」という理由で入居者を退去させることはできません。また、家賃滞納などの問題行為があったとしても、借主は借地借家法によって手厚く保護されているため、それだけでは退去させることが難しいケースも多いです。

しかし、今回ご紹介したケースのように、素行調査を行うことで、契約違反に該当する行為が発覚することは多いです。契約違反の証拠となる写真を時系列にまとめた報告書見せれば、言い逃れをされることなく、スムーズに退去してもらうことができるので、諦めないでほしいと思います。

若梅 秀孝

MJ リサーチ綜合探偵社

取締役

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