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「誰かに無償で助けてもらった経験がある人間は、きちんと返す」佐藤優と『闇金ウシジマくん』真鍋昌平が語る、これまでに貸したカネの話<br />

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月20日 10時15分

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(※写真はイメージです/PIXTA)

誰にとっても身近で興味がある「カネ」が題材のマンガ『闇金ウシジマくん』作者の真鍋昌平さんと作家で元外交官の佐藤優さんが「これまでに貸したカネの話」で盛り上がりました。本稿では、佐藤さんの著書『天才たちのインテリジェンス』(ポプラ社)から一部抜粋して、佐藤さんと真鍋さんの対談をお届けします。

「誰かに無償で助けてもらった経験がある人間は、きちんと返す」

真鍋昌平さん(以下、真鍋): 一度、「風俗をやめたいのにやめられない」という女の子に1ヵ月分の生活費を貸したことがあります。あげるつもりで。出会った頃はショップ店員だったから、その1ヵ月で就職活動をして、元の仕事に戻れたらいいと思ったんですけど。 佐藤優さん(以下、佐藤):どうなりました? 真鍋:いっこうに働こうとせず、さらにお金をせびるようになってきたので付き合いを断ちました。 佐藤:愛着障害(乳幼少期に何らかの原因により、母親や父親など養育者との愛着形成がうまくいかず問題を抱えている状態)などの問題も関わってきますね。 真鍋:そういった問題の根本は、誰にも肩代わりはできない。自分で解決するしかないので。 佐藤:私もですね。私もソ連時代を含め200人以上にカネを貸したけど、返ってきたのは3人くらいですね。まあお金を出す、貸すことは別に問題ないんです。 自分は借りは作らないようにしているけれど、人間関係の一環としてわりと金は出すほうです。今は優秀な学生の支援もしていますし。 真鍋:面倒見がいいんですね。どのくらいの額ですか。 佐藤:ケースバイケースですが、生活費から学費まですべて面倒を見ると数百万単位になりますね。勉強できる時間は短いから、優秀な学生にはバイトせずに学業に専念してほしくて。 真鍋:返済期限はあるんですか? 佐藤:特に設けていないけれど、彼らは返すと思う。誰かに無償で助けてもらった経験がある人間は、きちんと返す。私も学生時代に先生たちが割のいいバイトでお金を回してくれたからこそ研究に力を注ぐことができ、外交官試験にも合格できたと思っていますから。学生の支援をしているのは、その恩返しでもあります。 真鍋:有効なお金の使い方ですね。

「生活費は全部消費者金融で借りて漫画に専念して新人賞を受賞」

真鍋:自分もデビュー前の20代半ばに一念発起して、バイトを一切やめてマンガに専念した時期があります。 佐藤さんのように面倒見てくれる人はいなかったので、そのときの生活費は全部、消費者金融で借りました。 そのときに3ヵ月くらい全力で描いた作品が『月刊アフタヌーン』という漫画雑誌の新人賞で大賞を獲れて、100万円くらいの賞金と原稿料で全額返済できてよかったんですけど。もし賞金が入らなかったら、借金だけが残る状況でした。

佐藤:思い切りましたね。本当に実力のある人にしかできない。

真鍋:基本的にある程度のリスクは取るほうです。今より面白いことがしたいと思ったら絶対にリスクはつきものじゃないですか。 人間関係も同じで、ある程度踏み込んで付き合わなければ仲良くなれないし、深い話も聞けない。もちろん、自分が全然楽しいと思えない面倒事は避けますが。カネもリスクも良い悪いはなく、捉え方、付き合い方次第なのかなと思いますね。

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