離婚しやすい夫婦の共通点…妻が答えられない「夫に関する1つの質問」
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月1日 9時45分
(※写真はイメージです/PIXTA)
離婚しやすい夫婦にはある共通点があります。パートナーへの日頃のちょっとした気遣いを忘れてしまっているケースが多いのです。本記事では、離婚カウンセラーである岡野あつこ氏の著書『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』(講談社)より一部を抜粋・再編集し、夫婦の間に必要なことについて解説していきます。
パートナーの「SOS」を無視してはいけない
離婚相談に来る人は、たいてい、自分のことで頭がいっぱいになっています。
「相手から何とかして慰謝料を取りたい」という人もいれば、「どうにか離婚だけは回避したい」という相談もあります。ともに、自分の苦しみ、悲しみを軽減したいという思いが優先で、パートナーの人生が今後どうなるか、といったことは二の次になりがちです。夫婦の危機を迎えて頭がパニックになっているので、自分のことしか考えられないのです。常に自己中心的だったわけではありません。ただ、中にはずっと自分中心の考え方で生きている人もいます。
つい先日、ある男性から相談を受けました。大学病院勤務の医師で、初婚だったのですが、妻には連れ子が一人いました。さらに二人生まれたので、子どもは全部で三人になりました。子どもとの関係は良好とのことでした。相談者男性が連れ子を温かく受け入れたことが大きかったのでしょう。ただ、妻はそれに感謝してはくれず、夫に対して偉そうな態度を取るそうです。
「私はいろんな人から結婚を申し込まれていた。あなたがどうしても私と結婚したいというから、結婚してあげた」と面と向かって言うとか。妻のそういう自己中心的なところが嫌で、離婚を考えている、という話でした。
次の事例は夫が浮気をしていたケースです。相談者は妻です。夫は家業を継いだ二代目で、子どもが三人います。夫は仕事が大変なので、子育てはほとんど妻が担当しています。さらに、夫の両親と同居しています。舅・姑の相手をしながら、子どもを三人も育てているので、妻は大変です。どうしても夫のことが二の次、三の次になってしまっていました。妻は「私がいかにがんばっているか」を夫に主張してばかりで、夫が仕事で疲れて帰宅しても、ろくに労いの言葉もなかったようです。夫はそうした妻の態度が不満で、いつしかストレスを夜の街で発散するようになりました。
あるとき、夫は歌舞伎町のキャバクラを訪れ、ナンバーワンのキャバ嬢と仲良くなってしまいます。夫の様子が怪しいと思って、妻が探偵を雇うと、夫の不倫が発覚しました。探偵は証拠写真の撮影に成功して報告書を作成。夫とキャバ嬢のラブラブな様子を見て、妻はショックを受けてしまいます。
そのせいもあったのか、妻が夫に余計な一言を言い、怒った夫は家を出てしまいました。結果から見ると、夫が夜の街に繰り出すようになったのは、夫婦関係がうまくいかないことの「SOS」だったようです。私は妻に「夫は、もっと自分のことを大事にしてほしかったんじゃない?」と言ってみました。すると、妻は「夫からもそう言われました」と答えていました。
もちろん不倫はほめられた行為ではありませんが、このように、そもそも夫婦関係が水面下で危機に陥っていたというケースも多いようです。このケースでは夫は妻に「いまの関係に我慢できない」というサインを送っていました。でも妻がそれに気づかなかったので、夫は不倫に走り、家を出ていってしまったのです。
アピールはもちろん大事ですが、相手のサインを見落とさない心配りも大切です。パートナーからの「SOS」に気づいた場合は感情的になったり無視したりせずに、慎重に対応しましょう。
「夫の職場はどこ?」に答えられない妻
ある女性の話です。買い物に行ったときに、美味しそうなイチゴのケーキを見つけました。「イチゴのケーキは夫の大好物」だということを思い出したので買って帰り、夫は喜んでくれました。この夫婦はその後もずっと仲睦まじく暮らしています。夫婦関係に一番必要なのは、こういう思いやり、気遣いです。でも、相談に来る方の中には、さまざまな理由で気遣いを忘れてしまっている人が多いのです。私はバリバリの昭和世代なので、人には気遣いをするように教えられて育ちました。でも、最近は他人への気遣いよりも、自分の利益を追求する人が増えているようです。
気遣いとは、いわば「小さな愛情」です。相手のことを優先して考える姿勢がなければ、夫婦関係は遅かれ早かれ危機を迎えてしまうでしょう。気遣いができないどころか、そもそも自分のパートナーに関心がないのでは?とさえ思うことがあります。
「夫の職場はどこにあるのか」「勤め先の会社やチームの社員数はどれくらいか」といった質問をしても、答えられない人がいるのです。「駅はわかるけど、行ったことはありません」と答える人はまだましです。もちろん、パートナーの仕事の内容などまったく知りません。それくらい夫婦間のコミュニケーションが失われているケースも多いのです。
岡野あつこ
株式会社カラットクラブ
代表取締役社長
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