レプリカ世代垂涎のマシンからスクランブラーまで、東京モーターサイクルショーで見かけた気になるバイク6台
&GP / 2023年4月9日 7時0分
![レプリカ世代垂涎のマシンからスクランブラーまで、東京モーターサイクルショーで見かけた気になるバイク6台](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/goodspress/goodspress_522429_0-small.jpg)
レプリカ世代垂涎のマシンからスクランブラーまで、東京モーターサイクルショーで見かけた気になるバイク6台
3月24日〜26日にかけて行われた「東京モーターサイクルショー2023」。各社、力の入ったニューモデルがお披露目される場とあって、3年ぶりに開催された昨年を超える人を集めていました。
新型モデルはスーパースポーツから、アドベンチャー、スクランブラーなどさまざま。そんな中から、バイク好きの視点から注目モデルをピックアップしてみました。
1. かつてのレーサーレプリカを超える「Ninja ZX-4RR」
1980~90年代レーサーレプリカブームの頃に免許を取った世代としては、最も気になったのはカワサキの「Ninja ZX-4RR」。ホンダの「CB400 SUPER FOUR」が生産終了したことで消えてしまった400ccクラスの4気筒エンジンを復活させるマシンです。
注目の4気筒エンジンは、通常時は77PS、ラムエア加圧時には80PSを発揮。かつての4気筒レーサーレプリカと比べても圧倒的なハイパワーを誇ります。これだけの出力ならば、無理して大型バイクに乗らなくてもいいのでは!? と思えるほどのスペック。車体は基本的に、先行する250cc4気筒マシン「Ninja ZX-25R」と共通とのことですが、リア周りは一線を画する迫力に仕上がっています。発売日や価格は未発表ですが、気になっているバイクファンは多いことでしょう。
2. 復活のカワサキ「エリミネーター」にも期待
同じくカワサキブースで多くの人が足を止めていたのが、ショーの直前に発表された「エリミネーター」です。この車名は1980〜90年代に250~900ccクラスと幅広い排気量でラインナップされていた同社のクルーザーマシンのシリーズ名。今回リリースされた新モデルは400ccの2気筒エンジンを搭載しています。
過去の「エリミネーター」シリーズも、クルーザータイプとしては走行性能を重視したキャラクターでしたが、新型も48PSを発揮する「Ninja 400」のエンジンを搭載するなど“走り”も期待できます。スタンダードモデルは75万9000円で、上級モデルの「エリミネーターSE」はETCやドライブレコーダーまで装備して85万8000円。発売日は4月25日とされています。
3. 注目のスクランブラーマシン・ホンダ「CL250/500」
会場でもひと際大きな注目を集めていたのが、ホンダの「CL250」と「CL500」。既に発表されていたモデルですが、実際に跨がれる機会ということでホンダのブースには長蛇の列ができていました。ベースとなっているのが、5年連続で販売台数1位を記録している「レブル250」と「レブル500」というのも人気に拍車をかけているようです。
実車を目の当たりにすると、気軽に乗って出かけたくなるようなちょうどいいサイズ感。それでいて、アップタイプのマフラーなどスクランブラーらしいスタイルも実現していて、流行りのキャンプツーリングなどに連れ出したくなる仕上がりです。価格は「CL250」が62万1500円、「CL500」が86万3500円。ともに5月18日発売の予定。早く乗ってみたくなりますね。
4. 走りが楽しそうなスズキ「GSX-8S」
近年、ライディングを楽しみたい人たちに人気が高まっているのがストリートファイターと呼ばれるジャンル。アップライトなライディングポジションに、戦闘的なデザイン、そして走りにフォーカスした足回りなどが与えられているのが特徴です。そのジャンルに投入された新型モデルがスズキの「GSX-8S」です。
エンジンは新設計の775cc並列2気筒で、独自の2軸1次バランサーを採用し、Vツインのようなフィーリングを実現しているとのこと。最高出力は80PSと決してパワフルではありませんが、スリムな車体でワインディングが楽しめそうなモデルです。価格は106万7000円で、東京モーターサイクルショーが開催されたその日から販売がスタートしました。
5. オフロード性能を高めた「Vストローム800DE」
「GSX-8S」と同じ並列2気筒エンジンを搭載した「Vストローム800DE」も期待のモデル。世界的に人気の高いアドベンチャーカテゴリーの中でも、近年各社が力を入れているミドルクラスの排気量でオフロード性能を重視した1台です。パニアケースなどのアクセサリーが装備した、より“旅”を意識した仕上がりの車両も展示されていました。
このカテゴリーの特徴であるフロントカウルは、ライトがLEDとされたことでシャープで精悍なデザイン。フロントホイールはオフロード車に採用される21インチで、未舗装路での走破性を確保しています。トラクションコントロール機構には、オフロード向けのモードも採用するなど、林道ツーリングに出かけたくなる仕様で価格は132万円です。
6. ヤマハ「XSR900」のカスタムがカッコいい!
ヤマハは「YZF-R125」や「MT-125」「XSR125」などの国内新規導入車を並べていましたが、個人的に気になったのはその横に展示されていた「XSR900」のカスタム車両の方でした。メーカーのブースにこうしたカスタムマシンが並べられるようになったのも時代の流れを感じさせます。
装着されていたのは純正アクセサリーとして購入できる外装キットやアクラポビッチのマフラーなど。特にかつてのレーサー「TZ」のシートを思わせるシルエットのシングルシートカバーが気になりました。シートごと交換するのではなく、タンデムシート部分にかぶせるタイプなので手軽に装着が可能。元々「XSR900」のタンデムシートは小ぶりで、活躍の場面は少なそうなので、こういうカバーを装着するのはアリだと感じます。
* * *
バリエーション豊富な新モデルからカスタムマシンまで、乗ってみたくなるマシンが数多く揃ったモーターサイクルショー。今年のバイクシーンもますます楽しくなりそうと思わせてくれました。
<取材・文/増谷茂樹>
増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。
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