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Google Pixel 9のカメラとAIはどう進化した? Proにすべき?実機でチェック

&GP / 2024年8月22日 11時0分

Google Pixel 9のカメラとAIはどう進化した? Proにすべき?実機でチェック

Google Pixel 9のカメラとAIはどう進化した? Proにすべき?実機でチェック

8月22日にGoogle Pixel 9とGoogle Pixel 9 Pro XLが発売されます。筆者は発売に先駆けて実機を借りて使ってみることができました。

なお、この2モデルに加えて、サイズはPixel 9とほぼ同じで、性能はPixel 9 Pro XLと同等のGoogle Pixel 9 Proというモデルも近日発売予定。購入を考えている人は、Pixel 9 Proも含めた3モデルを比較検討すべきです。まずは、3モデルの主要スペックを比較しておきましょう。

3モデルは基本性能に大きく関わるプロセッサーが共通。RAMはPixel 9が12GB、Pixel 9 Pro/9 Pro XLが16GBと差がありますが、12GBでもハイエンドモデルとして十分な容量です。

最大の違いはカメラ。Pixel 9 Pro/9 Pro XLは望遠カメラを搭載し、前面カメラの性能も高いので、カメラを重視するならPixel 9 Pro。さらに大画面を求めるならPixel 9 Pro XLが最良の選択となりそうです。しかし、上位モデルほど価格は高くなります。最も安い(と言っても12万8900円〜ですが)Pixel 9で満足できそうであれば、それを選ぶのが得策でしょう。

 

■画面が大きくなり、カメラバーのデザインを一新

Pixel 9は6.3インチ、Pixel 9 Pro XLは6.8インチの有機ELディスプレイを搭載。それぞれ前モデルよりもわずかに大きくなり、解像度が向上しています。画面の明るさも向上したので、晴れた日の屋外でも見やすくなっています。

▲左がPixel 9、右がPixel 9 Pro XL。どちらも明るく発色がよい

前モデルでは背面のカメラバーとサイドフレームがシームレスにつながっていました。新しいPixel 9/9 Pro XLではカメラバーがサイドフレームから独立して長円形になっています。また、前モデルの背面パネルはエッジが曲面でしたが、Pixel 9/9 Pro XLはフラットで、サイドフレームの存在感が強まり、引き締まった印象を受けました。新旧どちらのデザインを好むかは意見が分かれそうです。

▲左が前モデルのPixel 8、右がPixel 9。背面パネルがフラットになり、カメラバーのデザインが変更された

▲本体サイズは前モデルよりも0.4mm薄くなったが、カメラの出っ張りは厚くなった。重さは前モデルから11g増えて198gに

▲左が前モデルのPixel 8 Pro、右がPixel 9 Pro XL。背面パネルがフラットになり、カメラバーのデザインが変更された。重さは前モデルから8g増えて221gになった。ちなみにPixel 9 Proは199g

▲ボタン配置は前モデルと同じ。シャープでスタイリッシュな印象になった

なお、従来モデルと同じように、Google純正のスマホケースを付けるとカメラバーの出っ張りは目立たなくなります。

▲純正のケース(5720円)を付けると、カメラバーの出っ張りが相殺される

 

■カメラの新機能「一緒に写る」の使い勝手は?

サイズ以外でPixel 9とPixel 9 Pro XLの最大の差分はカメラ。Pixel 9は広角(50メガピクセル)+超広角(48メガピクセル)の2眼、Pixel 9 Pro XLは広角(50メガピクセル)+超広角(48メガピクセル)+望遠(48メガピクセル/光学5倍)の3眼カメラを搭載しています。

▲Pixel 9(右)はデュアルレンズカメラ、Pixel 9 Pro XL(左)はトリプルレンズカメラを搭載

カメラの詳細スペックを比べると、広角カメラと超広角カメラの仕様は共通していて、画質は同等でした。Pixel 9 Pro XLの優位性は光学5倍ズームで撮影できることにあります。デジタルズームと組み合わせた超解像ズームでは最大30倍まで撮影でき、かなりキレイに写ることも利点です。

▲Pixel 9 Pro XLの超広角カメラで撮影。123°の画角で撮影できる

▲Pixel 9 Pro XLの広角カメラで1倍で撮影

▲Pixel 9 Pro XLの広角カメラで2倍で撮影。光学2倍ズーム相当の画質が得られる

▲Pixel 9 Pro XLの望遠カメラで撮影。光学5倍ズームで高精細な写真に

▲Pixel 9 Pro XLの超解像ズームは最大30倍。画質劣化はさほど気にならない。ちなみに、Pixel 9の超解像ズームは最大8倍

▲Pixel 9で撮影。室内でもフラッシュなしで明るく写る

▲Pixel 9で撮影。せわしなく動くペットもAFが素早く合うので撮影しやすかった

両モデルに共通する新機能は「一緒に写る」。例えば、5人で集合写真を撮りたい場合に、まず1人が4人を撮影して、その後、撮影者を交代して撮影すると、2枚の写真が合成されて5人の集合写真になるという機能。実際に試してみると、あたかも一緒に並んで写したように自然に合成されました。家族や友人と集合写真を撮る際に、近くにいる人にお願いする必要がなくなりそうです。

▲Googleが開催した体験会で撮影した写真。1枚目はこのように6人で撮影した

▲続いて、撮影者を交代して、先に写した6人とバランスよく収まるように撮影

▲7人の集合写真が生成。手や体が重なる部分も自然に合成された

なお、Pixel 9 Pro XLは、高解像モード、RAWでの撮影、手動でのレンズ選択ができる「プロ設定」を利用可能。撮影した動画がクラウドで高画質に処理される「動画ブースト」機能に対応し、夜景をきれいに撮れる「ビデオ夜景モード」も搭載しています。

▲「動画ブースト」と「ビデオ夜景モード」はPixel 9では使えず、Pixel 9 Pro/9 Pro XLだけに対応する機能。「ビデオ夜景モード」を試してみたが、通常よりも明るく、透明感のある画質に仕上がった。ただし、処理には若干時間を要した

 

■進化した「編集マジック」が楽しい

PixelにはGoogleの生成AIを用いた音声アシスタント「Gemini」が搭載されていて、電源ボタンの長押しで起動できます。Googleアシスタントに置き換わる機能とも言えますが、より高度なAIが用いられていて、便利に使うことができます。

例えば、お礼やお詫びのメールの文章を作成してもらったり、食材をカメラで撮って、それらで作れる料理のレシピを教えてもらったりすることも可能。GmailやGoogleドキュメントに保存されているメールやファイルなどを検索することもできます。「Gemini」は他のスマホでも使えますが、Pixel 9/9 Pro XLは、Geminiに最適化されたプロセッサ「Tensor G4」を搭載していることに優位性があると考えていいでしょう。

▲スマホと会話をする感覚で文章を作成したりできる

▲Gmailから必要な情報を素早く探し出すことも可能

▲食材を撮影して献立を相談することも。複数の料理が提案され、条件を絞って、新たな提案を受けることも可能

AIを用いた画像編集機能も進化しています。前モデルから搭載されていた「フォト」の「編集マジック」には「オートフレーム」という機能が追加。例えば、もう少し引いて背景も写したかったが、被写体に寄り過ぎたという写真でも、AIが背景を生成して拡張してくれるという機能。愛犬を撮った写真で試してみたところ、元の写真には写っていない尻尾が、実際と同じ色で生成されて驚かされました。

▲「編集マジック」で「オートフレーム」を選択すると、背景を拡張してくれる。4つの写真が提案され、縦位置の写真の場合は横位置、横位置の写真の場合は縦位置にした写真も生成される

▲写真の色調などを、自分が撮りたかったイメージに変えることもできる。ここでは「ゴールデンアワー」を選択したが、範囲を選択して「青空」「夕焼け」などのキーワードで変更を指示することも可能

 

■お値段はそれなりだが、長く使うのならアリ!

バッテリー容量はPixel 9が4700mAhで、Pixel 9 Pro XLが5060mAh。それぞれ前モデルよりもわずかに増えていて、1日は余裕で持つという印象。ステレオスピーカーを内蔵し、音質も良好。特にPixel 9 Pro XLは、音量をかなり大きくできるので、音楽、映画、ゲームなどを楽しみたい人にはおすすめ。おサイフケータイに対応し、IP68の防水・防塵性能も備えています。

Pixel 9 Pro/Pro XLだけに搭載されている機能として「温度計」があります。前モデルから継承された、身の回りの表面温度を測定できる機能ですが、これは人によって必要の有無が分かれそうです。

▲Pixel 9 Pro/9 Pro XLには、前モデルのPixel 8 Proで注目された温度計も引き続き搭載されている

前モデルのPixel 8の発売当時の価格は11万2900円〜、Pixel 8 Proは15万9900円〜だったので、Pixel 9は1万6000円、Pixel 9 Pro XLは1万8000円高くなっています。もちろん、価格以上の進化は認められますが、頻繁に買い替えるには躊躇する価格になってきました。幸いにも、Pixel 9シリーズは7年間のソフトウェアアップデートが保証されています。長期的に使う計画であれば、買って損はなさそうです。

>> Google Store

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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