“5000万画素”の圧倒的描写力に脱帽。ハッセルブラッド×OPPOが切り開くスマホカメラの最前線
&GP / 2025年1月4日 22時0分
“5000万画素”の圧倒的描写力に脱帽。ハッセルブラッド×OPPOが切り開くスマホカメラの最前線
【趣味カメラの世界 #12】
ここ数年、スマホカメラの進化が止まりません。かつては「おまけ」として考えられていたスマホカメラが、今では一眼レフに迫る性能を持つほど進化を遂げ、私たちの撮影体験を一変させています。ということで、今回はフォトグラファーの田中さんに、OPPO(オッポ)の最新スマホを試していただきます。
監修・執筆:田中利幸(たなかとしゆき)|ファッション誌などでブツ撮りやポートレートを中心に活動するフォトグラファー。カメラ・ガジェット好きで自身で運営するブログ「Tanaka Blog」において、カメラやガジェットに関するちょっとマニアックなことを書いている
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この連載の初回では、ライカとのコラボレーションが話題の「Xiaomi 14 Ultra」を紹介しました。
今回は、ライカに匹敵する名門「Hasselblad(ハッセルブラッド)」とタッグを組んだOPPOの最新スマホ「Find X8」(13万9800円)を試してみます。その仕上がりや実力がどこまで進化しているのか、期待が高まります。
■そもそも「ハッセルブラッド」って? 名門カメラブランドの魅力を解説
カメラにあまり詳しくない人でも、「ライカ」という名前は耳にしたことがあるかもしれません。しかし、「ハッセルブラッド」となると、馴染みがない人も多いでしょう。実は、ハッセルブラッドはスウェーデンの名門カメラメーカーで、プロフェッショナルフォトグラファーたちに長年愛され続けている、歴史あるブランドです。
特に「500シリーズ」は、その名前を知らなくても、一度はどこかで目にしたことがあるのではないでしょうか。その独特なフォルムと存在感は、写真のみならず、映像作品などでもたびたび登場しています。
そんな、名門ハッセルブラッドとコラボレーションしたスマホが、OPPOの 「Find X8」です。背面のカメラモジュールに注目すると、3つのカメラレンズの中心に、ハッセルブラッドを象徴する「H」のロゴが据えられ、存在感を放っています。
このスマホに搭載された3つのカメラは、それぞれがフラッグシップレベルの5000万画素センサーを備えています。超広角の15mm(35mm換算)から、光学3倍ズームに対応する望遠レンズまで、撮影シーンを選ばない高性能なカメラを揃えています。この充実したカメラ性能により、スマホでの撮影体験が大きく変わること間違いありません。
本機は、世界初のW型プリズム望遠レンズを搭載。この革新的な技術により、光学3倍の高性能ズームを実現しつつ、レンズモジュールの突起を最小限に抑えています。カメラ部分が非常に薄く設計されているため、スマホをポケットに入れてもかさばらず、日常使いでも快適。
このスリムなデザインと優れたカメラ性能の両立が、ほかのスマホと一線を画すポイントとなっています。
普段使いの趣味カメラとして、軽量でコンパクトなデザインは非常に重要なポイント。この連載でもたびたび触れていますが、本機はその点でも優れています。
重量は200gを切り、薄型かつ軽量な設計なので、日常の何気ない瞬間を記録するスナップカメラとして最適です。実際にスナップ撮影に使用してみましたが、手軽に持ち運べるため、日々の風景や思いがけない瞬間を逃さず撮影できる心地よさを実感しました。
■日常がアートに変わる! OPPO「Find X8」で極上スナップ撮影を体験
作例写真とともに、カメラの実力を見ていきましょう。今回ご紹介する作例写真はすべて、OPPO「Find X8」で撮影したもので、露出などの設定はオート、後加工を一切行わない“撮って出し”の写真です。
まずは超広角レンズから。一般的に広角レンズでは画面の端の画質が低下しがちですが、本機ではそのような問題が見られず、画面全体がシャープに描写されています。
さらに、青空のグラデーションも非常に美しく再現されており、カメラの性能の高さを感じさせます。
今回は撮影の際に、スマホ内に用意されているフィルターを活用しました。特に、往年のフィルムカメラの質感を再現した3種類のフィルターが気に入り、それらを使って撮影を行いました。
こちらの写真には、その中から「Film NH」フィルターを適用しています。
前の写真を撮影した同じ場所から焦点距離を変えて撮影してみました。広角から望遠まで幅広い焦点距離をカバーできるため、一眼レフカメラの高倍率ズームレンズを使っているような感覚が得られます。
また、望遠レンズの描写力も非常に優秀で、ディテールがしっかりと描かれています。画角の変化を活かすことで、手軽に写真の雰囲気を大きく変えることができ、撮影の幅がぐっと広がります。
カメラ性能の高さが際立ち、冬の夕暮れ前の光を印象的かつ繊細に描き出します。ハイライトからシャドーへの自然なグラデーションは非常に美しく、写真全体に奥行きと温かみをもたらします。
そのノスタルジックな雰囲気が、シーンの魅力を一層引き立ててくれます。
モノクロフィルターを使用して撮影しました。ややコントラストを高めに仕上げたモノクロの描写が、シンプルながらも奥行きのある雰囲気を演出しています。
なにげない散歩の途中でも、これだけの表現力を持つカメラを手軽に持ち歩けると、つい被写体探しに夢中になってしまいますね。
日常の中で見過ごしがちなシーンを切り取る楽しさを、「Find X8」のカメラがさらに引き立ててくれます。
「Film NC」は、わずかに赤みを帯びた描写が特徴で、どこかノスタルジックな雰囲気を演出してくれます。温かみのある色調が、日常の風景に懐かしさと味わい深さをプラスしてくれるフィルターです。
今回の撮影では、少し重厚感のあるレトロな描写が気に入り、「Film NC」を頻繁に使用しました。
懐かしさと温かみが加わるこのフィルターは、日常の何気ない風景にも特別な表情を与えてくれます。
スマホ撮影では24mm前後の広角レンズが主流ですが、望遠レンズを活用することで、広角では表現できない独特の視点や奥行きを持った写真を撮影できます。
視線を引き寄せる新鮮な構図や雰囲気を楽しめるのが魅力です。
望遠レンズは画角に映り込む要素を絞り込みやすいため、写真の主題をより際立たせることができます。シンプルかつ印象的な構図を作るのに最適です。
夜景撮影も驚くほど美しく仕上がりました。ノイズが少なく、クリアで繊細な描写を実現。これほどのクオリティを手軽に手持ち撮影で楽しめるとは、カメラ性能の高さを実感させられます。
今回の作例撮影では、意識的にさまざまな画角のカメラを使い分けてみました。本機に搭載された3つのカメラは、どれもフラッグシップクラスの高性能。
描写の統一感が素晴らしく、一眼レフでレンズを交換しながら撮影しているような感覚で、撮影を楽しむことができました。
■カメラ任せでも驚きの仕上がり! 「マスターモード」でさらにプロ級の作品へ
ここまでの作例でご紹介したように、オートモードでも驚くほど美しい写真が撮れることがお分かりいただけたかと思います。
しかし、それだけにとどまりません。このスマホには、露出やホワイトバランスを自分好みに調整できる「マスターモード」が搭載されています。
カメラ任せの夜景モードで撮影したのがこちらの一枚。十分に明るく美しく撮れてはいるものの、どこか画一的で、もう一歩個性が欲しいと感じる仕上がりになりました。
そこで、マスターモードを活用し、シャッタースピードやホワイトバランスをマニュアルで細かく調整して撮影してみました。
先ほどと同じシーンで撮影したとは思えないほど、独特な作品性のある写真に仕上がりました。ホワイトバランスをあえて極端な数値に設定することで、印象的でアーティスティックな色味を表現。
さらに、シャッタースピードを調整することで、車のライトが美しい軌跡を描き、写真全体に動きとドラマを加えています。
■散歩のお供に最適なカメラは、もはや「Find X8」一択かも…と感じさせられる一台
Xiaomiの「14 Ultra」を試用した際に感じたスマホカメラの進化を、OPPOの「Find X8」でも改めて実感しました。散歩しながらのスナップ撮影において、スマホならではの手軽さと高性能カメラの相性は抜群です。
もちろん、一眼レフには一眼レフの良さがありますが、用途次第ではスマホが勝るシーンも少なくありません。特に日常の記録や気軽な散歩の相棒として圧倒的な利便性とパフォーマンスを発揮してくれました。
次回は、「Hasselbladポートレートモード」を使ったモデル撮影の作例をお届けします。スナップ撮影でその力を存分に発揮した「Find X8」が、ポートレート撮影でもどこまで輝けるのか。次回もぜひお楽しみに!
>> 趣味カメラの世界
<取材・文/田中利幸 取材協力/OPPO>
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