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【あなたの終活、間違ってます!】これからの「多死社会」で注目されるグリーフケアとは?

ハルメク365 / 2024年5月10日 13時0分

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終活コーディネーター・吉原友美さんが、新しい視点で終活を見つめ直す連載。第11回は「悲しみを抱えた心の整理」がテーマです。人口が大きく減少するこれからの時代、ますます必要とされるグリーフケアについて、あなたも学んでみませんか。

吉原友美(よしはら・ともみ)プロフィール

吉原友美(よしはら・ともみ)

東上セレモサービス常務取締役、終活コーディネーター。
自身の家族が早くから他界。その経験から死生観を育成して生きていくことの大切さを知る。終活セミナーでは絵本を使い、死生観育成について伝えている。また、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説する。セミナーの参加数は累計1万6000人以上の人気を誇り、自社では3万件以上の葬儀を承っている。

物のようにはすっきり整理できない人の心

春の爽やかな風に誘われて、どこかへお出掛けしたくなる季節となりました。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

実はこの季節、毎年恒例にしていることがあります。それは「大掃除」。私は、寒い時期には大掃除をしません。

この連載コラムの第7回でも書きましたが、エアコンや空気清浄機など春~夏に使うものは、その時期に掃除をした方が効率的ですし、年末にすべてをきれいにしようと寒い中で無理をして、体調を崩しては元も子もありません。

ですので、私は「陽気が心地良い時期に大掃除をする」と決めています。部屋の模様替えや、衣類の衣替えも兼ねて、物の整理をするのも良いですね。晴れ晴れとした気分で、初夏を迎えられるのでおすすめです。

さて、きれいに片付けてしまえばすっきりする物の整理とは違い、なかなか簡単には進められないのが心の整理です。特に、大きな悲しみを背負ってしまった場合、その気持ちを消化するには長い時間を要します。

悲しみとの向き合い方が問われる時代

第8回のコラムで、「グリーフケア」についてご紹介しました。グリーフケアとは、「グリーフ」(深い悲しみや喪失)と「ケア」(治療や支援)を組み合わせた言葉です。

大切な人との死別や重大な喪失を経験した人が、抱えきれないような悲しみから立ち直るのは、とても大変なことです。グリーフケアは、悲嘆に暮れる人が再び前を向いて進めるよう支援するために生まれた考え方です。

今、私たちはかつて経験したことのない人口減少の時代を迎えています。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(令和5年推計)」では、2020年に1億2000万人以上だった日本の総人口、100年後の2120年には5000万人を割り込むと予想されています。

これからは、人口がどんどんと減少する時代。そして、多くの人が亡くなる「多死社会」の中を、私たちは生きていくことになるのです。グリーフケアの必要性も、ますます大きくなっていくのではないかと考えています。

重要性がますます高まっているグリーフケア

死別からくる悲嘆を癒やす上で、私は葬儀もまたグリーフケアの場ではないかと考えています。故人の葬儀を催し、家族や親族だけではなく、地域の方、仕事関係の方、友人たちと言葉を交わすことで心が少し楽になる。そんなこともあるかと思います。

しかし最近では、多くの方が参列する葬儀も少なくなり、地域社会のつながりも弱くなるなど、人との関わりの中で自然と悲しみが癒えていくような場が少なくなりました。

それだけに、悲嘆を抱えた人を支えるために、また自分自身がそのような立場になったときに気持ちを整理するために、グリーフケアの知識や考え方がますます求められるようになってきています。

グリーフケアについて知ることは、自分の終活を進めていく上でも役に立つ気付きをたくさん与えてくれます。今では書籍やインターネットを通して、グリーフケアに関するさまざまな情報に触れられるようになりました。ご興味のある方は、少しずつグリーフケアについて学んでみてはいかがでしょうか。

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