霧島温泉グルメ旅!桜島の絶景と鹿児島の滋味深い肉・焼酎を楽しみ尽くす
HALMEK up / 2025年1月23日 21時0分
今月は鹿児島県の霧島温泉へ。霧島連峰の中腹に位置し、遥か彼方に鹿児島の街並みと桜島を望む、大パノラマの眺望を楽しみ、温泉でゆったりのんびり。焼酎ペアリングに霧島茶、和牛に黒豚のディナーなど、食の楽しみも盛りだくさん!記事末の宿泊券プレゼントもお見逃しなく!
神話との関わりも深いパワースポット、霧島神宮へ
霧島を訪ねるなら、外せないスポットである霧島神宮の参拝へ。高さ23m、幅28.5mの立派な赤い大鳥居がそびえ立ち、奥にはちらりと霧島連峰の山々も見渡せます。2019年にお色直しが行われたそうで、青空に赤がきれいに映えていました。
ここから本殿までは距離があるので、車で移動しても良いでしょう。足に自信のある方は、二の鳥居、三の鳥居と続く参道をぜひ歩いてみてください。途中にある展望所から、天気が良ければ桜島を眺めることもできます。
手水舎から近い、社殿前庭には樹齢800年の御神木があり、新婚旅行で九州を巡った坂本龍馬もこの御神木に感激したんだとか。またSNSで話題になった「烏帽子をかぶり、手を合わせて祈る神官」のように見える枝があります。木の近くに案内板がありますので、よーく目を凝らして探してみてください。
霧島神宮の主祭神は瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)で、6世紀の創建といわれる古い神社です。霧島山の噴火などで焼失を繰り返し、500年ほど前に今の場所へ移ったといわれています。
現在の社殿は正徳5年(1715年)に薩摩藩主・島津吉貴によって再建されたといわれ、豪華絢爛な建物の装飾に目を奪われます。社殿の左右に見える鼻の長い動物は伝説の生き物、獏(バク)ではないかともいわれており、中国や琉球を思わせる独特な極彩色がオリエンタルな雰囲気を醸し出しています。
2022年2月、本殿、幣殿、拝殿が国宝に指定されました。また、登廊下と勅使殿は重要文化財です。
参拝が終わったら、ちょっとユニークな表情が目を引くお守り「九面守」をチェック。奉納された9つの面をモチーフにしたお守りで、交通安全、学業成就、出世開運など、それぞれの御利益があります。9つすべて揃えると満願成就にもなるんだとか。
霧島神宮では他にもさまざまな種類のお守りがあり、デザインがかわいいので見ているだけでもワクワクします。
国宝となった本殿の竜柱をデザインしたものや、この地域に咲く花・ミヤマキリシマをあしらったもの、猫の絵が付いたものなど、すべてオリジナルで作っているそうです。
広大な牧場で動物たちと触れ合い、ジンギスカンを味わう
次に訪ねたのは高千穂牧場。霧島連山の麓に広大な草原が広がっています。敷地総面積は圧巻の42ヘクタール!
大自然の中、のんびり草を食む羊たちと自由に触れ合うことができ、まるで絵本の中の世界みたい。壮大な景色とかわいい動物たちを眺めながら、ただぼーっとするだけでも癒やされます。
高千穂牧場では、牛乳や乳製品を製造、販売しています。牧場内には牛がたくさんおり、牛舎の見学や、日祝日には乳搾り体験もできます。ジャージー牛、ガンジー牛、ホルスタインなど、さまざまな種類の牛たちがいます。
ちなみに毎日出る家畜の排泄物はバイオマスプラントシステムの導入により、発酵・分解が行われています。バイオガスと液体肥料にリサイクルし、酪農に使われる電気の約60%をバイオガスから得られる発電でまかなっているそうです。
牧場内にはレストランやフードコート、売店などがあります。
今回は「まきばのレストラン」でジンギスカン鍋セットのランチを楽しみました。本格的なドーム型の鉄板鍋で焼くジンギスカンは、野菜も肉もボリュームたっぷりで食べ応え満点!
ラムは臭みなく上品な味わいで、オリジナルのタレが食欲をそそります。他に鹿児島県産黒豚や宮崎県産黒毛和牛などを選ぶこともできます。
デザートには、売店でソフトクリームを食べることも忘れずに!霧島連山を見渡せる高台の足湯に浸かって食べるのが最高です。
桜島の絶景と鹿児島らしい食体験が楽しめる「界 霧島」
本日のお宿「界 霧島」は、天孫降臨の神話が宿る、自然豊かな国立公園の中に位置します。とにかく驚きなのはお部屋の全室が雄大な桜島ビュー。天気の良い日はあまりの絶景に言葉を失います。
さらに3室だけある特別室は3方向ビューのパノラマルームで、前方には桜島と海、後方は霧島連山も見える贅沢な眺め。まるで空に浮いているような、不思議な開放感を味わえます。
そして九州といえば、やはり焼酎です。この絶景をつまみに一杯楽しめる「だれやめセット(有料・当日予約)」をお部屋でいただくこともできます。なんて粋な計らいなのでしょう。
だれやめとは、南九州の方言で「晩酌で1日の疲れを癒やすこと」を意味しているそう。かわいい鳩徳利に入った紅芋焼酎の「大和桜」と、ラム酒入りのアイス最中のセットです。
お酒が飲めない場合、鹿児島はお茶の産地としても有名で、霧島茶とお菓子のセットもあります。
桜島ビューはお部屋だけではありません。
スロープカーに乗って行く「湯浴み小屋」の露天風呂では、湯船の水平線上にすすき野原、そしてその向こうに錦江湾と桜島。大自然に包まれて、お部屋とはまた違った眺めを楽しめます。
内風呂には源泉掛け流しの「あつ湯」、お肌に優しくなじみやすい「ぬる湯」が備えられています。スロープカーの車窓からも桜島と鹿児島の街並みが眼下に広がり、とにかく桜島三昧です。
夜は霧島の郷土芸能に基づいた、ご当地楽「天孫降臨ENBU」が上演されました。日本建国の始まりとされる天孫降臨の物語を、太鼓や鈴を奏でながら、舞を踊って表現しています。
なかなか怖い顔のお面を被っていますが、よく見るとこれは霧島神宮で見た九面守と同じで、神様たちを表しています。ダイナミックな舞と楽器演奏は迫力があり、幻想的な神話の世界へ引き込まれます。
ご当地らしさを満喫する、焼酎ペアリングと和牛、黒豚のディナー
お楽しみのディナータイム。最初に出てきたのは、鹿児島の郷土菓子「あくまき」をアレンジした先付け。あくまきは甘い餅菓子ですが、こちらは香煎をまぶしてカリッと揚げ、ウニを乗せておつまみ仕様に。器は地元の龍門司焼。他にあまりない独特の質感の器です。
グラスに入った白い液体は「霧島NATURE」という微発泡酒。爽やかでさっぱりした味わいは食前酒にもぴったりです。
「宝楽盛り」は、岡持ちのような朱塗りのユニークな入れ物で登場しました。霧島神宮の神饌をイメージしているそうです。
お造りはカンパチ、タイ、キビナゴ。九州の少し甘めの醤油でいただきます。穴子と牛蒡の博多真薯、なまこぽん酢、フォアグラ干し柿、鴨燻製とりんごの串など、酒のつまみにも最適な小皿がちょこちょこ並びます。
お酒はここでも焼酎を。かめ壺仕込み、木樽蒸留の昔ながらの製法で造られた「萬膳(まんぜん)」というお酒を水割りで。ナッツのような豊かな風味があり、九州の少し甘口濃いめの料理と合わせやすい味わいです。
かつて焼酎蔵で杜氏をしていた家族がいるというスタッフさんがお酒を管理しており、わからないことも丁寧に説明してくれます。焼酎ペアリングのコースや、麹違い、芋違いでの飲み比べなどもあるので、焼酎を多様に楽しめます。
メインの台の物は「黒酢で味わう和牛と黒豚の天地蒸し」です。
霧島という土地の由来は霧が発生しやすいこともあるそうで、霧と桜島の風景、そして天孫降臨の神話の世界を天と地で表現したという天地蒸し。もくもくと白い湯気が舞い昇る様子はダイナミックで、神話的でもあります。
鹿児島は黒酢の産地でもあり、福山町の海沿いへ行くと、黒酢を熟成する壷がずらっと無数に並んでいる光景を見ることができます。伝統の壷造り黒酢のたれで、素材本来の風味を感じながらさっぱりといただけます(味変でゴマだれもあり)
朝食も鹿児島らしさを感じさせるメニューだったのでご紹介。
鹿児島といったら外せないさつま揚げは、ほんのり炙って熱々をいただきます。具だくさんのさつま汁は九州らしい甘めの麦味噌でほっこりとした優しい味わい。
そしてご飯には好きなだけかつお節を乗せて!枕崎や指宿はかつお節の名産地。鹿児島の豊かな食文化を存分に堪能できる朝食でした。
今回宿泊した温泉宿はこちら:界 霧島
鹿児島の伝統工芸が散りばめられ、地域の魅力を感じさせる全室ご当地部屋「薩摩シラス大地の間」。晴れた日には雄大な桜島を好きなだけ存分に眺めることができる、絶好のロケーションです。霧島連山の豊かな自然に囲まれて、天孫降臨の神話を思わせる、美しい風景に出会えるかもしれません。
すぐ近くには霧島神宮があり、通常は一般公開していない神楽殿の拝観など、霧島神宮特別祈願の宿泊プラン「霧島開運旅2025」も実施しています(1月21日〜)。「70歳以上限定『温泉めぐり 界の定期券』」の対象施設の一つとして、シニア女性にも人気の温泉宿です。
界 霧島
●住所:〒899-4201 鹿児島県霧島市霧島田口字霧島山2583-21
取材協力:星野リゾート 文・写真:江澤香織 編集:鳥居史(HALMEK up編集部)
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