【巨人】ミスター超えの7年連続20号 お立ち台で「三角食べ」…担当記者が選んだ岡本和真のベストゲーム
スポーツ報知 / 2024年10月15日 15時0分
巨人が4年ぶり48度目(1リーグ9度含む)のリーグ優勝を達成し、球団創設90周年の節目を飾った。担当記者が選んだ各選手のベストゲームを深掘りする。
◆8月21日 巨人4―1広島(東京ドーム)
[勝]バルドナード2勝3敗9セーブ [敗]ハーン1敗2セーブ
[S]大勢 1勝1敗20セーブ
[本]坂倉9号(グリフィン・7回)岡本和20号3ラン(ハーン・8回)
これぞ4番の仕事だった。岡本和真内野手の真骨頂と言える豪快な一発が、左翼席中段に飛び込んだ。1―1の8回無死二、三塁。ハーンの内角153キロを一振りで捉えた。絶対に負けられなかった広島との直接対決で決勝3ラン。圧巻の一撃と勝負強い姿を、誰もが待っていた。「それまでなかなか打ってないですし、(仲間に)助けてもらったので最後、打ててよかった」。東京Dに大合唱がこだました。
決勝アーチはメモリアル弾でもあった。6年連続の長嶋茂雄を抜き、球団歴代4位タイ、阿部慎之助以来5人目の7年連続20号。「ホームランは僕の長所でもある」と、こだわりを持つ長打力で、球団史に名を刻んだ。
個人の記録以上にチームを勝利に導けたことが、主将として、4番として、何よりもうれしかった。8月の得点圏15打席目で初安打。この試合も4、6回は得点圏で凡退していたが、最後の最後で仕留めた。阿部監督が「野球って不思議で、4番が打つと勝つスポーツだと思っている」と話したように、勝負どころで矜持(きょうじ)を示した。
試合後も、らしさであふれた。お立ち台ではインタビュアーの子どもに「ご飯をいっぱい食べるには」と質問され「三角食べ」と答えて、球場は爆笑に包まれた。「おかず、ご飯、みそ汁で回す。偏って食べない」と、おかず、ご飯、みそ汁を三角形を描くようにローテーションを組んで回す食べ方を教えた。豪快な打撃だけでなく、人柄がにじみ出る“岡本節”もまた、ちびっこをひきつける理由だ。
「優勝しないとどれだけ打っても意味ないですし、まずは勝たないといけない。勝てば、もし自分の数字がついてきてなくてもうれしいと思うけど、打たないといけないポジションでやっているので、打点もホームランも求めていきたい」と覚悟を持って臨んだシーズン。浮き沈みはありながらも優勝だけを見据えて奮闘してきた。天王山で大黒柱が大黒柱たるゆえんを示した。(宮内 孝太)
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