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【女子野球】巨人女子チーム「平常心を失った」高校王者に敗れて2冠ならず…全日本選手権

スポーツ報知 / 2024年10月15日 15時33分

喜ぶ神戸弘陵ナイン(後方)を背にがっくりとする巨人女子ナイン(カメラ・軍司 敦史)

◆第20回全日本女子硬式野球選手権最終日(15日、愛媛県松山市・坊っちゃんスタジアム)

 女子硬式野球の全世代日本一を決める大会の決勝が行われ、女子高校野球で今春の選抜大会、夏の選手権大会の2冠を達成している神戸弘陵高(兵庫)が、夏の全日本クラブ選手権を制した巨人の女子チーム(東京)を7―0で破って初優勝した。

 クラブチームの2冠は、高校生の隙をつく機動力野球の前にかなわかなった。神戸弘陵高の先発・伊藤まこと(3年)は110キロ台と速くはないが、田垣朔來羽捕手の70キロ台のスローカーブと緩急をつけた配球に翻弄されて打ち崩せず。初回に先頭の上條優奈の二塁打から1死三塁と先制の好機を作ったが、飛び出したところを田垣の好送球に刺されて生かせず。その後も走者を出すものの得点に結びつけることができなかった。

 先発の清水美佑は5回まで無失点に抑えたが、前日の準々決勝で完封しているため6回から吉安清にチェンジ。しかし吉安が先制点を許すと、7回には失策が相次ぎ大量失点。日高結衣や小野寺佳奈を投入したが流れを変えられずこの回6失点と試合を決められた。

 単独チームとして活動を始めた昨年、夏のクラブ選手権を制し2冠を目指して臨んだが、まさかの初戦敗退を喫して涙した。悔しさを胸に今季のクラブ選手権を連覇し、再挑戦した今大会を勝ち上がり、悲願まであと1勝としていた。

 初回の走塁死が敗因だったと振り返る宮本和知監督は、「あそこで先制点を取れればまったく違っていた。勝たねばならないチームというプレッシャーの中で、しっかりした野球をやれば負けないのに、こっちが倒れてしまった。ふだんあんなことないのに(6回に1失策、7回に3失策)してしまったら勝てないですよね。平常心を失い、じたばたしてミスが出て、サインも伝わらず、まったく普段通りのプレーが出来なかった」と語った。

 準優勝まで勝ち上がったことは昨年より成長した結果としつつも、勝負どころで浮き足立ったことを反省点に挙げ、「絶対的な強さを求めるために、チームの弱いところを強化していきたい。てっぺん取れなかったのは、やり残したことがあるのですから、しっかり見つめやりなおしていきたい」と語った。

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