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左肩亜脱臼も強行出場の大谷翔平、2打席目は二ゴロで打球速度167キロ 1打席目は四球から本塁生還

スポーツ報知 / 2024年10月29日 10時0分

◆米大リーグ ワールドシリーズ第3戦 ヤンキース―ドジャース(28日、米ニューヨーク州ニューヨーク=ヤンキースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が28日(日本時間29日)、2勝0敗で迎えたワールドシリーズ第3戦の敵地・ヤンキース戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、2点をリードした3回無死一塁の2打席目は二ゴロに倒れた。打球速度は103・9マイル(約167・2キロ)という強い当たりだった。

 ヤンキースの先発は、クラーク・シュミット投手(28)。今季は16試合に登板(全て先発)して5勝5敗、防御率2・85だった右腕だ。大谷は過去に2試合で対戦し、3打数1安打。昨年4月18日(同19日)にヤンキースタジアムで対戦した際には、右中間へ打球角度19度という鋭い当たりで2ランを放っていた。

 初回先頭の1打席目は、4球連続ボール。1度もスイングせず四球を選んで出塁した。塁に出てからは左肩を固定するように、左肘を曲げて左手でユニホームのつかむようにしていた。1死一塁からフリーマンの右翼への2ランで、ユニホームを左手でつかんだままゆっくりと走って、先取点となるホームを踏んだ。フリーマンは3戦連発で、ブレーブス時代の21年からワールドシリーズ5試合連続本塁打となった。

 痛みに耐えての強行出場だ。大谷は26日(同27日)の本拠地での第2戦で左肩を負傷。7回の4打席目に四球を選んで出塁し、二盗を試みた際に左手をつきながら右足からスライディングすると、タッチアウトになったまましばらく立ち上がれず、仰向けになるようにして苦悶(くもん)の表情を見せた。トレーナーに支えられるようにしてそのままベンチ裏に下がって、その後ベンチに戻ることはなく、試合終了2分後には私服に着替えて球場を離れた。試合後にロバーツ監督は左肩亜脱臼だったと発表した。

 精密検査などを行っていた影響でチームのチャーター機には同乗せずに別便でロサンゼルスからニューヨークに移動。全体練習には参加しなかったが、遅れて球場入りし、個別で状態を確認していた。

 ロバーツ監督は試合前には「昨夜、ケージで彼のスイングを見たけど、とてもよかったし、力強かった。打球がよく飛んでいた。打球速度102マイル(約164キロ)がでてうれしかった」と話し、試合前の会見に出席したマンシーは、第2戦の試合後に別移動となった大谷が選手間のグループチャットに英文で「僕は大丈夫だ」とメッセージを投稿していたことを明かしていた。

 試合前のセレモニーでは、スタメン出場選手では唯一ジャケットを着用し、敵地ファンのブーイングを浴びながらグラウンドに登場。左肩には黒のサポーターのようなものも確認された。状態が万全でないことは間違いないが、頂点まではあと2勝。休養日はたった1日だったがスタメンに名を連ね、強行出場に踏み切った。

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