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家族を招待し進退かけた大一番 初日1秒黒星の横綱・照ノ富士を変えたもの

スポーツ報知 / 2025年1月14日 5時20分

隆の勝(右)の攻めをこらえる照ノ富士(カメラ・清水 武)

◆大相撲初場所2日目(13日、東京・両国国技館)

 2場所連続全休明けの横綱・照ノ富士が、東前頭筆頭・隆の勝を寄り切って初白星を挙げた。両膝痛や糖尿病を抱え、近年は休場も多い一人横綱は取組後、進退をかけるほどの決意で今場所に臨んでいることを明かした。綱取りに挑む2大関は、琴桜が小結・阿炎に突き出されて初黒星を喫し、豊昇龍は東前頭2枚目・翔猿を寄り倒して2連勝と明暗が分かれた。大関・大の里は西同筆頭・霧島を押し出して初白星を挙げた。

 初日からの連敗は許さなかった。照ノ富士は後がない状況で意地を見せた。隆の勝とは過去7勝5敗。最後に出場した昨年7月の名古屋場所で14日目に金星を許し、優勝決定戦で下した難敵だった。土俵際で粘る相手に上手投げを交えながら攻め続け、腰を落として寄り切った。約半年ぶりとなる白星に「今場所は自分の中でやれることをやって、ダメだったらダメという思いは持っていた。一つ自信になった」。一人横綱が見せた不屈の精神に、満員の館内から大きな拍手が送られた。

 両膝痛や糖尿病などによる2場所連続全休から復帰した初場所は、初日に不覚を取った。小結・若隆景の肩透かしで転がされ、わずか1秒で黒星。「(初日は)自分で変なことを考えて、悔いが残っていた。今までの相撲をもう1回やってみようという思いだった」。積極的な姿勢を取り戻し、窮地を脱した。

 覚悟の土俵だった。横綱昇進後の21場所で黒星スタートとなったのは5度目。昨年は2度とも途中休場に追い込まれていた。支度部屋では「この1勝は大きいか」と問われ、少し考え込んだ後で「今場所で自分の全てを出し切ってやりたいなと思っていた。後先を考えずにやりたいなと思っている」と素直な心境を語った。

 この日は母・オユンエルデネさん、ドルジハンド夫人と2歳の長男・照務甚(てむじん)くんを国技館での観戦に呼んでいたことも、自ら明かした。「勝っている姿を見せられて、良かったなと思います」。言葉の端々に、進退をかけるほどの決意をにじませた33歳。11度目の優勝へ、不退転の覚悟で挑んでいく。(林 直史)

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