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「俺がもう1本止めるから。任せとけ」前橋育英の守護神がPK失敗で号泣の2年生にかけた言葉

スポーツ報知 / 2025年1月13日 19時16分

PK戦で2本止めた前橋育英GK藤原優希(カメラ・今西 淳)

◆第103回全国高校サッカー選手権▽決勝 前橋育英(群馬)1―1(PK9―8)流通経大柏(千葉)(13日・国立競技場)

 前橋育英(群馬)が、流通経大柏(千葉)をPK戦で破り、7大会ぶり2度目の優勝を果たした。

*  *  *

 8番手で登場し、決めれば優勝のキックを外した前橋育英MF白井誠也は、その場で泣き崩れてしまった。そんな2年生に駆け寄ったのがGK藤原優希だった。「俺がもう1本止めるから。任せとけ」。号泣する後輩に、そして自分自身に言い聞かせた。迎えた10番目、コースを読み、相手のキックをはじき出した。

 PK戦直前、主将のMF石井陽からキャプテンマークを託された。腕に巻き付けると、奮い立った。「責任持って止めなくちゃと思った。元々自信もありましたし」。合計2本を止め、“キャプテン”は主役となり、チームを勝利に導いた。

 試合後、涙がようやく止まった白井から「ありがとうございました」と声をかけられた。守護神は「お前が外したおかげで、俺の見せ場ができたよ」と後輩の肩をたたいた。「いい先輩ですよね。かっこいいです」と振り返った白井の表情に、笑顔が戻っていた。(岡島 智哉)

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