決死の思いで最高位を務め続けた記録など数字では表せない「強さ」を持つ横綱 歴代大相撲担当記者がねぎらう
スポーツ報知 / 2025年1月17日 21時0分
日本相撲協会は17日、横綱・照ノ富士(伊勢ケ浜)の現役引退、年寄・照ノ富士の襲名を発表。スポーツ報知の歴代大相撲担当記者が引退した横綱をねぎらった。
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照ノ富士と本格的に接するようになったのは、新大関へ昇進しようとしている頃。よく言われるように当時は“やんちゃ”そのもので、際どい話をしては「書くなよ」と、いたずらっぽく笑っていたのを思い出す。
番付を落とした時は担当を外れており、復帰は21年。照ノ富士は再大関、横綱に上り詰めた年だった。当時はコロナ禍まっただ中で、基本的に対面取材ができなかった。ただ年末の「報知年間最優秀力士賞」受賞に際し、写真撮影で顔を合わせる機会に恵まれた。
久々に会った照ノ富士は、以前と様変わりしていた。ポーズはもちろんのこと、表彰ごとなので笑顔をお願いしても、「いや、そういうのはしないので」と厳しい表情を崩さなかった。最後は少し柔和な表情を見せてくれたが、カメラマンと一緒に困り果ててしまった。それと同時に横綱を背負う“断固たる決意”を感じた。
膝は、わずかな段差を下りるときでも人の手を借りなければいけないほど。常々「いつ終わってもいいという覚悟」と語り、決死の思いで最高位を務め続けた。記録など数字では表せない「強さ」を持つ横綱だった。(10~15年、21~24年相撲担当・三須 慶太)
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