中日・小笠原慎之介がナショナルズと契約合意 ２７歳左腕が夢舞台への切符つかむ

小笠原慎之介　ナショナルズの球団公式インスタグラム（＠ｎａｔｉｏｎａｌｓ）より

　中日からポスティングシステムを使ってメジャー移籍を目指していた小笠原慎之介投手（２７）が、ナショナルズと契約合意した。チームの公式Ｘ（旧ツイッター）で発表された。米大リーグ公式サイトでは２年契約を結んだとしている。

　交渉期限は米東部時間２４日午後５時（日本時間２５日午前７時）に迫って２４時間を切った中で、電撃合意となった。

　小笠原は、東海大相模高３年だった１５年夏の甲子園で優勝。同年のドラフト１位で中日入りした。１年目の１６年から１５試合に登板して２勝。２２年には自己最多となる１０勝を挙げた。昨季は２４登板で５勝１１敗、防御率３・１２だった。

　これまでも米国で自主トレを行うなど海外、メジャーに強い興味を示してきた左腕は、２３年１月には「小学校からの夢。夢が現実になるのもここ数年が勝負になる。チャンスは誰にでもある」とメジャーへの思いも口にしてきた。昨年１０月には球団にもポスティングを認められ「球団と複数回、話し合いをして、井上新監督にも理解していただきました。今後どうなるか不確定なことも多いですが、チャレンジします」と決意を口にし、米大手マネジメント会社「ＷＭＥ（ウィリアム・モリス・エンデバー）」と代理人契約を締結していた。

　昨年１２月末には米球団との交渉は代理人に一任しているとして、「（何球団か話は）来ているが、言えることはない」と話していた。年を越して交渉期限、キャンプスタートも迫っている中で、ようやく新天地が決まった。

　◆小笠原　慎之介（おがさわら・しんのすけ）１９９７年１０月８日、神奈川・藤沢市生まれ。２７歳。小１で善行スポーツ少年団で野球を始め、善行中では湘南クラブボーイズに所属し、３年夏にジャイアンツカップ優勝。東海大相模では１年春からベンチ入りし、２年夏と３年夏に甲子園出場。３年夏はエースとして全国優勝。１５年ドラフト１位で中日に入団。９年間通算１６１登板４６勝６５敗、防御率３・６２。１８、２３年は開幕投手。１８０センチ、９３キロ。左投左打。昨季の推定年俸９３００万円。