ＡＢＣテレビ新春社長会見で中居氏とフジの騒動に「放送業界全体の信頼を失いかねない重大事案」

引退を表明した中居正広氏

　朝日放送（ＡＢＣテレビ・ラジオ）の新春社長会見が２４日、大阪市福島区の同局で行われた。

　ＡＢＣテレビの今村俊昭社長は、２３日に芸能界引退を電撃発表した中居正広氏とフジテレビに関する騒動について「この事案に関しましては、放送業界全体の信頼を失いかねない重大な事案だと認識しております。コンテンツ制作に関わるあらゆる人の人権が脅かされることは、決して許されるものではない」と断罪した。

　同局においても今後、朝日放送グループ人権方針にのっとり、人権侵害などなかったかを調査すると発表。今村社長は「これまでのところ、今回のような事案はなかったと認識しておりますが、改めて調査をして、設置している内部通報窓口やハラスメント相談窓口について再度社内外に周知、徹底していきたい」と述べた。また、調査するだけではなく、研修も考えているという。

　この事案に関するフジテレビの１７日に行われた最初の会見については「どういうご事情があったのかは分からないですが、非常にフラストレーションがたまる会見になったんじゃないかな、と個人的には感じております」とコメント。また、今回の件でテレビ業界に厳しい目が向けられていることも認識しており、フジに対して「自浄努力でしっかりとご自身の中でやっていただくべきこと。言われてやるべきことではないのでそれは期待したいし、やっていただきたい」と苦言を呈した。