高橋優「音楽は余白があってこそ面白い!」、2年3か月ぶりアルバムは「幸せ」を問うた意欲作
スポーツ報知 / 2025年1月31日 6時0分
シンガー・ソングライターの高橋優(41)が、22日に9枚目の新アルバム「HAPPY」をリリースした。2年3か月ぶりのアルバム発売で、「キセキ」など12曲を収録。7月にデビュー15周年イヤーを控え、「幸せとは?」を問うた意欲作になった。高橋が今作に込めた思いやデビュー時からの心境の変化、未来について語った。(加茂 伸太郎)
「以前と少し変わったのは、自分以外の誰かの幸せを芯から願えるようになったこと」
高橋は、ここ数年の変化を明かした。なぜ、その変化が起こったのか。そこには家族の存在があった。
「デビュー当時は、どこに行ってみたい、何を食べたら美味(おい)しいんだろう…自分の幸せばかり考えていました。70歳を過ぎた親と家族旅行をするようになって、自分の行きたい場所ではなく親の行きたい場所に連れて行ったり、自分がやりたいことよりも親がしたいことを考えるようになった。親孝行って、ともすると、子どもの自己満足になりがち。親は子どもに気を遣い始めるものだから、親が喜ぶことを見つけるのって本当に大変なんです。でも、『息子の高橋優』として企画・運営して喜んでもらえたらメチャクチャうれしいじゃないですか」
そういった思いを巡らせていくうちに、音楽活動に共通点を見いだしていった。
「ライブも、お客さんにどうやって楽しんでもらえるか。セットリストを考える段階からスタッフと話し合い、実際にやって(観客の反応で)曲を変えたりする。お客さんに1つでも多く幸せを届けること、そこに魂を注ぐことが重要だから(その過程が)似ているかもと思ったんです。『HAPPY』というタイトルは自然と出てきたもの。ここ2、3年で自分自身が一番、変化し続けているのかもしれないですね」
10年にシングル「素晴らしき日常」でメジャーデビュー。「福笑い」「明日はきっといい日になる」や「虹」がヒットした。今作は「幸せ」をテーマにしたが、「幸せとは?」は、高橋がデビュー時から問い続けてきたテーマでもある。
デビューから1年経たないうちに、東日本大震災を経験した。「福笑い」は、その年の年間ラジオ・エアプレイチャートで2位にランクイン。多くのリスナーの心を支えた。デビュー10周年の20年には、新型コロナの影響でライブの中止や延期を余儀なくされた。近年は夏になると、故郷の秋田県を度々豪雨災害が襲う。
世界各地で戦争がやまず、天変地異が起こる。激動とも呼べる令和の時代に、幸せとは、生まれて良かったと思える瞬間は―といった答えを模索し続けてきた。
「僕のミュージシャン人生は、世の中の出来事ありきで成り立っている。今思うのは、みんな、明日も平穏だと思い過ぎているということ。『明日も一緒にいられるだろう』という友達に2度と会えなくなってしまったし、『明日もここにあるだろう』という家に住めなくなってきた人も見てきた。ネガティブなことばかりだけど、それが小さなターニングポイントになってきた。ポジティブな部分では初めての日本武道館、初めての横浜アリーナ、47都道府県ツアー…1つ1つが貴重な経験になった。15年やって、アンコールをもらえることが純粋にうれしいし、ライブができること自体に喜びを感じています」
今作は「ReLOVE&RePEACE」(2022年10月)以来、2年3か月ぶりのリリースになる。TBS系「news23」のエンディングテーマ「キセキ」や、あきたこまち40周年記念CMソング「リアルタイムシンガーソングライター」、「spotlight」「雪月風花」、未配信曲の「オープンワールド」など12曲が収録された。
「芸術や音楽は、人生の中で余白でいいと思っていて。その部分が美術館、ライブだったりする。皆さんの大切な心と体、(平穏な)日常があるから音楽がいいスパイス、楽しいものとして存在していると思う。音楽は余白があってこそ面白い!そう思って全ての曲を書きました」と説明。「僕の歌を聴いてくれている人は『HAPPY』というパッケージを蓋にして何が出てくるのか、『HAPPY、その心は?』っていうのを楽しみにしてくれていると思う。タイトルでは深くは語らないけど、大きい間口で入ってきていただければ」
7月に15周年を迎える。自らのポリシーとして掲げる「半径1メートル以内の出来事を歌にするシンガー・ソングライター」として、どんな未来を描くのか。
「デビュー当時は、眉間にシワを寄せて『高橋優の歌は手に持っているものを全て置いて聴け!』みたいな、そういう(とがった)感じがあった。(やみくもに)感情を吐露するしかできなかったけど、何周かして、今は選んで感情を吐露している。ただ、僕の中では第1章。(デビューから)何も進化していない」と冷静に自分自身を見つめる。
「いつ歌ってもいいような状態で常にいたいし、いつマイクを渡されても『歌っていいの?』と喜んで言える自分でありたい。昨年、声帯炎になって療養したことで体作り、食事の大事さを痛感しました。元気なことも才能。自分が健康に奏でられていることが幸せです」
◆高橋 優(たかはし・ゆう)1983年12月26日、秋田・横手市出身。41歳。2002年、自主制作アルバム「Sepia」発売。09年初の全国流通盤「僕らの平成ロックンロール」発売。16年から故郷の市町村を巡る野外音楽フェス「秋田CARAVAN MUSIC FES」を開催。あきた音楽大使第1号。
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