吉田義男さん率いる阪神で85年日本一4番の掛布雅之さん「監督は現役選手より守備うまかった」
スポーツ報知 / 2025年2月5日 5時10分
元阪神の名遊撃手で、監督として1985年に日本一に導いた吉田義男さん(享年91)の訃報に4日、関係者が哀悼の意を示した。4番として球団初の日本一に貢献した掛布雅之さん(69)=スポーツ報知評論家=らが故人をしのんだ。
**********
自分の野球人生に、ぽっかりと大きな穴が開いてしまった感じだ。今年1月、殿堂入りが決まった時、ゲストスピーカーをお願いしようと関係者に連絡を取ると「年末から入院しているから無理です」と。心配していたが、まさかこんなに急とは。昨年11月末のOB会では「OB会長を頑張りなさいよ」と激励していただいたばかりだったのに。
私は入団2年目に、就任1年目の吉田監督に三塁のレギュラーにしてもらった。吉田さんは当時40歳を過ぎていたけど、現役選手より守備がうまかった。打球に対して攻撃的に向かいながら、ボールの勢いを殺すグラブさばきは美しかった。身ぶり手ぶりで教えてくれて、理想の形を目で覚えさせてくれた。その財産があったから、4番を任された後も三塁の守備を大切にすることができた。
「野球の攻撃は守りにある」というのが吉田野球。結実したのが1985年の日本一だった。200発打線の攻撃力が目立ったが、どこよりも守れるチームでもあった。日本一になった後、「ウチには日本一の4番バッターがいる」と言ってもらえたのは、最高の名誉でうれしい言葉だった。当時は我々を大人扱いしてくれて、門限もなしだった。今考えると、最も厳しい監督だったのかもしれない。怒られたり、罰金を取られる方が楽。自由だからこそ責任感が芽生えた。
殿堂入りの報告を直接することは、かなわなかったが、少しは恩返しできたかもしれない。本当にありがとうございました。(スポーツ報知評論家・掛布雅之)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
岡田彰布氏「退院したら食事に…」 吉田義男さんとの約束実現せず 阪神85年V戦士たちが沈痛
スポニチアネックス / 2025年2月5日 5時19分
-
吉田義男氏 史上最高の遊撃守備「捕るが早いか、投げるが早いか」捕球と同時に送球に見えるほどの早業
スポーツ報知 / 2025年2月5日 5時0分
-
評伝・吉田義男さん 個性派まとめた「全員一丸野球」 日本一監督の意地をみせた「解任」
産経ニュース / 2025年2月4日 19時16分
-
元阪神監督の吉田義男さん死去、91歳 昭和60年に初の日本一へ導く 現役時代は「牛若丸」
産経ニュース / 2025年2月4日 18時2分
-
野球殿堂入りの掛布雅之氏「いい思い出」 原辰徳氏は「憧れた方。孤高の天才」と祝福
東スポWEB / 2025年1月16日 17時42分
ランキング
-
1球団経営権めぐる禍福…パドレスは骨肉の争いで壮絶内紛中、佐々木朗希獲得失敗の一端になったか【メジャーリーグ通信/鈴村裕輔】
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月5日 9時26分
-
22軍タイトルも戦力外「なんで俺が」 新天地の同僚も驚き…理解できなかった“通告”
Full-Count / 2025年2月5日 7時10分
-
3【ロッテ】復帰ゲレーロは“監督直伝”フォーク「気に入った」 初ブルペンで27球 MAX167キロストレートと並び武器にできるか
日テレNEWS NNN / 2025年2月5日 7時31分
-
4レイカーズ八村塁に追い風!相性◎の万能型PGドンチッチ加入でゴール量産体制へ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月5日 9時26分
-
5今季日本人13人参戦の米女子ツアー 厄介な「敵」は会場ごとに異なる芝質だけではない(羽川豊/プロゴルファー)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年2月5日 9時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください