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阪神・淡路大震災から30年 真冬に大地震が起こったら・・・災害への備えは?

HTB北海道ニュース / 2025年1月17日 17時47分

(c)HTB

特オシです。テーマはこちら「阪神・淡路大震災から30年」です。

「黙とう!」神戸の街は鎮魂の祈りに包まれました。

追悼式に参加した人「高速道路がひっくり返ってた横通ったりしてても、よくここまで元に戻した復興できたなってつくづく思いますよね」

「ご覧いただいているのは、阪神高速神戸線です。神戸線、西行き東行きともにすっぽりと折れまして、完全に横倒しになっています」

橋脚が根元から折れた高速道路に駅舎がつぶれその上で波打つように取り残された電車。

そこには目を疑うような光景が広がっていました。

1995年1月17日兵庫県南部を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生。

神戸市や西宮市などでは観測史上初めてとなる震度7の揺れに見舞われました。

あの震災から30年・・・道内でも訓練が行われました。

札幌の白石警察署では阪神・淡路大震災と同じ午前5時46分に地震が起きた想定で幹部らに抜き打ちでメールで送り速やかに警察署に集まることができるかを確認しました。

白石警察署・村中俊治署長「1人でも多くの地域住民のみなさまを救出できるよう、1日でも早い復興に貢献できるよう」「組織として力を蓄えていかなければならない」

阪神大震災。死者は6434人住宅被害はおよそ64万棟にのぼる本当に大きな震災でした。

札幌市厚別区に住む芝野成子さん、75歳。

夫の転勤で当時住んでいた兵庫県西宮市で被災しました。

「いきなりどーんと下から突き上げるような形の振動があって」「その音でいま地震が起きている、わたしたち死ぬんだなみたいなそのぐらいの揺れでした」

当時住んでいたのは頑丈な社宅だったため住宅の一部が損壊したものの家族6人は全員が無事でした。

芝野さんが自宅で撮影した写真には家具が倒れお皿などが散乱する様子が映っています。

水道も止まりお風呂には1カ月程度入れなかったといいます。震災の経験から寝室には懐中電灯を常に置いているほか数日使えるように水を常備するようになりました。

芝野成子さん「地震が起きると思ってないんです関西で、ここに来たら地震はないよねって話をよくしていたので、本当にびっくりでしたよね」「今度自分たちがそうゆうこと起こったらって考えたくない、どんな地震があるかわからないので」

阪神・淡路大震災は真冬に発生しました同じような地震が北海道でも起こる可能性がある

こちらは札幌市で冬に震度7の大地震が起きたことを想定したシミュレーション映像建物が倒壊し、火災が発生している

では実際にどれくらいの揺れが想定されているのか地図を見ると札幌にある月寒断層を震源とするマグニチュード7.2の地震が起きた場合東区や北区、白石区などで震度7となる部分が目立ちます

そして、雪が降る札幌では夏に比べて冬の方が被害が拡大する可能性がある死者数は夏の場合はおよそ360人に対し冬はおよそ4900人と急増

全壊する住宅は夏はおよそ7800棟なのに対し冬はおよそ1万5000棟

冬は雪の重みで住宅が倒壊する危険性が高まるそして、死者数が夏と冬では全然違いますが要救助者が凍死して死者数が増えると想定されています。

実際に去年の元日に発生した能登半島地震でも死因のうち1割強が「低体温症や凍死」だったということです。

では私たち市民が震災に対してどのような備えをしたらいいのでしょうか

北大地震火山研究センターの高橋浩晃教授に聞きました

冬は避難所での暖がとれないと関連死も増加する可能性があるまた、冬の地震に大雪が重なると救助活動がより一層困難にそして、特に準備してほしいのが断水時用の簡易トイレの備蓄だと話します。

人間は食べ物は飲み物は数日我慢することはできるがトイレだけは我慢できないので

簡易トイレがあると便利だといいます。

またカセットコンロを多めに備蓄しておくとガスが使えないときに料理ができるようになります。

また家が停電時に暖が取れるのは実は車の中、車のガソリンは半分になったら満タンに

地震で心配なのが、生活に欠かせない「水」の問題阪神・淡路大震災では最大でおよそ130万戸が断水全てが復旧するまで3カ月かかった阪神・淡路大震災での断水を受けて、札幌市で始まったものが「協力井戸」です。

これは災害時に断水が起きた際は一般の人が自由に利用できるもの実は札幌市内におよそ500か所もあるということなんです。設定されている場所にはこのようなパネルが設置されている。

実際に「協力井戸」に登録されている、白石区の会社を取材しました。

札幌市白石区の製麺会社「西山製麺」です。

工場の入口には「協力井戸」と書かれたプレートが掲げられています。

西山製麺・西山克彦常務「Q協力井戸と書かれているが、ここに来たら一般の方でも水がもらえる?緊急時はうちに来ていただければ大丈夫ですよ」

こちらの製麺会社では工場で麺を作る過程で使う水から水道で使う水まで全て地下300メートルからポンプでくみあげています。

停電が起きても発電機を使うので大丈夫です。

西山克彦常務「例えば玄関の横に散水栓という水の栓があります。工場内では事務所の中や工場の作業場などにも、いくつか水の蛇口がありますので、そこからみなさんにお分けする、供給する形になると思います。」

「災害のときには西山製麺にいけば水が手に入りますよということを気持ちの中にもっていてくれたら、安全に生活できるんじゃないかなと思っている」

水は生活に欠かせないのでこのような井戸が近くにあると安心です自前で地下から水をくみ上げている工場や銭湯などが登録されている。

札幌市のホームページでも一覧を見ることができる「札幌市協力井戸」で検索してみて下さい。

災害時に緊急で使用できる「協力井戸」みなさんも自宅の周りにある場所を確認してみてはいかがでしょうか?

きょうは阪神淡路大震災から30年の節目です。大災害への備えをお伝えしました。

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