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千葉翔也&内山昂輝&鈴木崚汰が印象語る『WIND BREAKER』は「ある意味ヒーローもの」

クランクイン! / 2024年4月25日 12時0分

テレビアニメ『WIND BREAKER』インタビューより(左から)千葉翔也、内山昂輝、鈴木崚汰

 MBS/TBS系28局“スーパーアニメイズムTURBO”枠にて全国同時放送中のテレビアニメ『WIND BREAKER』。マンガアプリ「マガジンポケット」(講談社)にて連載中のにいさとる氏による同名漫画が原作となっており、孤独な不良高校生・桜遥が超不良校として名高い風鈴高校の“てっぺん”を獲るためにやってくるところから物語が始まる。しかし風鈴高校は、“防風鈴”という街を守る集団となっていた。桜はその一員となり、街を守るため戦うこととなる。この度、そんな桜と共に街を守る“防風鈴”のメンバー、楡井秋彦役の千葉翔也、杉下京太郎役の内山昂輝、柊登馬役の鈴木崚汰にインタビュー。作品の印象のほか、3人の学生時代の思い出なども聞いた。

■ヤンキーがヒーローに! これまでにないストーリーに「新鮮」

――これまでのヤンキー作品とは一線を画す本作。最初に物語に触れた際の印象は?

千葉:ヤンキーが町を守る“ヒーロー”として描かれており、とても新鮮に思いました。僕が演じる楡井秋彦は、そんな姿に憧れて風鈴高校に入学するというキャラクター。高校生にして憧れの存在になっている不良ってすごいですよね!

内山:学園ものとしてお話が進むのかと思いきや、第1話からバトルに次ぐバトル。さらに、不良たちが街を守るために戦っている。ヤンキーものだということは知っていましたが、第1話の台本を読んで「イメージが覆されたな」と思いました。

鈴木:僕も同じく、不良が街を守る存在になっているところに新しさを感じました。これまでのヤンキー作品だと、主人公が入学したことで不良たちが変わっていく……みたいな展開になっていると思うのですが、この作品は逆。不良たちと触れ合うことで、桜が変わり、成長していきます。きっとこの作品を説明する際「ヤンキーもの」という言葉を使うのが正解なのかもしれませんが、僕はある意味「ヒーローもの」と言っても良いのかなと思いました。

――演じる役の印象も聞かせてください。

千葉:楡井は中学時代、不良にパシリにされたり暴力を振るわれたりと嫌な経験をしています。それを風鈴の人に助けられ、自分も助ける側になりたいと思って風鈴高校に入学しました。ただ、第2話で描かれていましたが、楡井はとてもケンカが弱い(笑)。しかし、情報を集めるのが得意だったりと、自分のできること・できないこととしっかり向き合っている。自分なりの正義を持って、憧れに近付こうとする姿が素直で素敵なキャラクターだと思いました。

内山:杉下の説明に“狂犬”と書かれていますが、ワーワー騒ぐ狂犬というよりは、とても静かな狂犬なんですよね。内なる感情は色々あるのかもしれませんが、本当に言葉が少ない。そういう意味では、杉下の内面すべてはまだ掴み切れていないのかもしれません。話が進むにつれてきっと彼の色々な表情が見えてくると思うので、その辺りを期待していただきたいです。

鈴木:柊は、胃を痛めているところが印象的(笑)。色んなことに気を回していて、すごく真面目なキャラクターなんだと思いました。さらに柊は、ケンカもめちゃくちゃ強い! 四天王の一人でもありますから。真面目で、気を遣えて、ケンカも強い。きっと防風鈴のみんなに慕われているんでしょうね。

――演じる上で気を付けている部分、意識していることなどがあれば教えてください。

千葉:楡井は、桜や蘇枋隼飛などケンカの強いキャラクターたちに憧れや尊敬を抱いていますが、対等の立場で会話できるんですよね。尊敬している姿勢を見せつつも、腰が低いとか媚びているとは全然違う。それを受け入れてもらえる素直さ、愛嬌みたいなものを意識して演じています。

内山:杉下は感情が見えにくいキャラクターではありますが、梅宮一への忠誠心などはわかりやすく描かれています。そういった部分など、言葉が少ない中でもフックとなる要素を探し、魅力的に表現できるように気をつけています。

――言葉が少ないキャラクターを演じることは今までもあったと思いますが、やはりキャラクター性を掴むのは難しいですか?

内山:難しいです。ただ、言葉が少ない分、視聴者の方々が一言一言に注目してくれると思うので、少ないながらも、一言に色んな気持ちを込めて丁寧に演じなければと思っています。

――鈴木さんはいかがでしょうか。

鈴木:メインキャラクターでいえば柊と梅宮以外はみんな1年生で後輩なのですが、演じている僕は皆さんよりも後輩なんですよね。その分、しっかりと先輩の威厳みたいなものを声の表現に乗せなければと思っています。柊はツッコミ&お母さん的役割なので、コメディチックなシーンで声を張り上げたりはしますが、基本的には静か。彼の持っている強さがしっかり滲むように注力しました。

千葉:僕は原作を読んでいる時は、柊の声が全く想像できませんでした。でもアフレコ現場で鈴木さんの声を聞いて「死ぬほど合ってるな!」と思いましたよ。

鈴木:嬉しい! 恐縮です!

■高校で金髪に!? 学生時代のヤンチャエピソード

――作品にちなんで……皆さん、ヤンキーに憧れた経験はありますか?

鈴木:僕はあります。『クローズ』(※高橋ヒロシによる不良漫画)を見ていた世代なので、憧れはかなり強くあったのですが……結局なれませんでした。憧れが一番強かったのが中学時代だったのですが、担任の先生が180cm超えのゴリマッチョだったので、怖くて逆らえなくて……(笑)。

千葉:僕はないかもな~……。作品を見ていたりはしましたけどね。ドラマの『ROOKIES』(TBS系/2008年)や『ごくせん』(日本テレビ系/2002年)はめちゃくちゃ感動しました。あとは、学校ではつるまないけど一緒にカラオケに遊びに行ったりするヤンキーの友達がいました。すっごく面白くて良い奴だったんですよね。元気にしてるかな……(笑)。

内山:僕もないですね。特に見ていた作品もないし……あ、『東京卍リベンジャーズ』はお仕事の関係で触れました。

鈴木:髪型をヤンチャにしたこととかもなかったですか? 学生が夏休みに入るとよく染めたりするじゃないですか。

内山:ないない!

千葉:僕は高校の時に金髪にしました(笑)。

内山:そうなの!? 自由な学校だったんだね。

千葉:自由を求めて勉強したんです(笑)。校則の緩い学校って偏差値高めじゃないですか。でもその結果、真面目な生徒しかいなくて僕だけ浮いてしまって……ヤバいやつだと思われるのが嫌ですぐ戻しました(笑)。

鈴木:実は僕も、期末テストが終わった解放感で、友達と一緒に学校をサボって髪を染めたことがありました。でも学校に行ってないから親に連絡がいっちゃって。お母さんは「あんた何してんの~」ってすごく優しく言うだけで怒らなかったんです。それがなんだか余計に罪悪感を掻き立てられて……。まぁ後日、しっかりゴリマッチョ担任に呼び出されて坊主にされたんですけどね(笑)。

内山:え~! それはパワハラだね。

鈴木:本当にそうですよね(笑)。でもその頃、先輩から目を付けられたことがあったのですが、そのゴリマッチョ担任が守ってくれたんです。

千葉:すごい良い先生だ……!

――貴重な思い出話をありがとうございました。最後に、喧嘩の強さに価値を感じている桜にちなんで、皆さんが思う人間の価値、またかっこいいと思う人物像などを教えてください。

千葉:これは是非、内山さんの意見を聞きたいですよね。

内山:難しいな~……。人間の価値に関してはすぐに出てこないのですが、かっこいいと思うのは、今ショート動画や文章が流行っている中で、めちゃめちゃ長い小説を読んでいる人とか。バズっているとか関係なく自分の“好き”を突き通す人がかっこいいと思います。人に左右されない、ブレない姿に憧れますね。

千葉:内山さんもブレずにずっと映画が好きですよね。コアな映画とか詳しいんですか?

内山:面白ければなんでも観るんですけど、僕は売れてる映画も全然観るからな~。ミーハーなところもあるから、まだ自分の思うかっこいいには到達できていない気がする。

――そんな千葉さんはいかがでしょうか。

千葉:行動にしっかり理由があって、周りに流されない人はかっこいいと思います。ただ、その価値観を人に押し付けてしまうと、急にかっこよくない部類に入るので、他人を尊重できて自分のポリシーもしっかりある人に僕もなりたいと思います。

鈴木:僕は、努力している人が好きです。僕はこの業界に入る上でやるべきこと・準備をしっかりやってきた人間なので、自分と似たような境遇だったり、頑張っている人は無条件に応援したくなります。別にその努力をひけらかす必要はないのですが、コツコツ積み重ねる人はかっこいいと思っています。

(取材・文:米田果織 撮影:吉野庫之介)

 テレビアニメ『WIND BREAKER』は、毎週⽊曜24時26分からMBS/TBS系28局“スーパーアニメイズムTURBO”枠にて放送中。

※高橋ヒロシの「高」の正式表記は「はしごだか」

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