櫻坂46松田里奈・遠藤理子に聞く、10thシングルまでの成長「もう泣きません」 卒業の上村莉菜・齋藤冬優花への思いも
クランクイン! / 2024年10月26日 19時0分
2020年10月に欅坂46から改名し、12月に1stシングル「Nobody's fault」をリリースした櫻坂46。あれから4年。1作ごとに試行錯誤を繰り返しながら独自のカラーを築き上げ、今や多くのBuddies(櫻坂46ファン)が楽曲やパフォーマンスを待ち望んでいる。そんな彼女たちが記念すべき10thシングルとしてリリースするのが「I want tomorrow to come」だ。
表題曲メンバーかつキャプテンとして、グループを引っ張ってきた二期生の松田里奈と、加入からまもなく2年を迎える三期生の遠藤理子に、これまでの活動を振り返ってもらうとともに、本シングルをもってグループを卒業する一期生の上村莉菜、齋藤冬優花への思いを聞いた。
■10枚目シングルに感慨「ここまで来れたんだな」
――お2人でのインタビューは初めてなんですよね。
松田・遠藤:初めてです。
――共通点はあるんですか?
遠藤:私、歌うのが好きなんですけど、松田さんの歌声がすごく好きなんです。
松田:うれしい! 私も遠藤の歌声が好きで、さっきも「いい声だね」って話してました。
――今作に収録の三期生楽曲「本質的なこと」の歌い出しは遠藤さんですよね。
遠藤:それも褒めてくださって。
松田:すごくよかったです。
――お互いの歌声が好きという共通点が分かったところで、「I want tomorrow to come」について伺います。今作で記念すべき10枚目のシングルです。
松田:櫻坂46に改名してからシングルを出させていただく度に、順調に発売できていることが本当にうれしくて、ありがたくて。10枚目っていう数字を見たときに、曲もすごく増えて、「櫻坂46ってここまで来れたんだな」と感慨深く思いました。ただの枚数かもしれないですけど、ファンやスタッフの皆さんのおかげで発売できているので、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
――Buddiesの皆さんも同じ思いではないでしょうか。松田さんは表題曲メンバーとして参加されていますが、曲を聴いたときにはどう感じましたか。
松田:最初びっくりしました。「バラードの曲なのかな?」と思っていたら、急に激しい曲調になって。曲の展開がすごく面白くて、今までになかった形なので、ワクワクしました。
――MVも公開されましたが、撮影はいかがでしたか。
松田:光がテーマになっていて、シャンデリアや蛍光灯といったいろいろな光るものが、最終的に1つになって、ラスサビにつながる流れになっています。ラスサビでは、1人ずつのカットがあるんですけど、監督から具体的な指示があるのではなく、それぞれが曲に対して感じたことを表現して撮影しました。
――松田さんはどのように表現しようと?
松田:歌詞を読んで、「不安になる夜ってあるな」って共感できたんです。ちょうど私も自分の中で、もがいているようなところがあったので、不安や葛藤といった気持ちをそのまま表現しました。このシーンでは、メンバーそれぞれの表現を見られるので、1人1人に注目して見ていただけたらと思います。
――遠藤さんは三期生楽曲「本質的なこと」で自身初のセンターを務めます。
遠藤:歌詞は少し切なくて、今までの三期生楽曲とは違う感じがあって、曲を聴いたときはどう表現すればいいかなって考えたりもしました。MVの撮影では、本当に初めてのことだらけだったんですけど、センターを経験している子も多いので、みんなすごく優しい目で見てくれました。撮影中も目が合うと微笑んでくれたりして、緊張もあったんですけど、落ち着いて撮影に取り組めたと思います。
――この取材の時点では、MVは制作中とのことですが、注目してほしいところは?
遠藤:私が感情のままに暴れるシーンがあって、撮影前はできるか不安しかなかったんですけど、そのとき感じたことを素直に表現したので、ぜひ見ていただきたいです。
――制作中ということは、遠藤さんも自分がどう暴れているのかまだ見られていない?
遠藤:そうなんです(笑)。
――でも遠藤さんが暴れているのは、皆さん注目すると思います。
遠藤:ちょっと恥ずかしい(笑)。緊張します。
■それぞれが思う自身の成長「もう泣きません」
――ここからはフォーメーションについてお聞きしたいのですが、松田さんは今作も表題曲メンバーとして作品に参加されています。
松田:ありがたいことに選抜に選んでいただいてうれしいですし、同時に責任が伴うことへの不安もあります。櫻坂46として曲を届けることへの気持ちは毎作品変わらないので、自分がやるべきことをしっかりやって、個人としてもグループとしても成長していかないといけない。見ている方にも納得していただけるようなグループ、メンバーでありたいと毎回思っています。
――遠藤さんは、BACKSメンバーですが、ブログに「私のこの活動を通しての一つの目標はみなさんの思いに応えることです」と書いていました。
遠藤:私自身も表題曲でパフォーマンスしたい気持ちはもちろんあるんですけど、一番は「理子ちゃんがパフォーマンスしている姿をもっと見たい」と応援してくださるファンの方の期待に応えたいんです。もっと力を付けて、皆さんの期待に応えられる存在になれるよう、いろいろ吸収して頑張っていきたいと思っています。
――7thシングルからBACKSライブに参加してきて、吸収できたこと、成長できたこともあると思います。
遠藤:BACKSライブを通して、いろいろな経験をさせていただいて、ダンスが本当に苦手だったんですけど、今では苦手意識がなくなってきました。BACKSライブでは、普段なかなかできない楽曲もできますし、いろんな表現を身に付けられるので、貴重な経験をさせていただいていると思っています。
――加入時にオフィシャルYouTubeで公開された三期生のドキュメンタリーでは、ダンスに苦戦してよく泣いていましたね。
遠藤:ずっと泣いてましたよね(笑)。でも今はもう泣きません。どんな曲でも「踊ってやる」っていう強い気持ちでいます。
――たくましいです。
遠藤:最近ではファンの方にも、「自信を持ってパフォーマンスしているように見える」と言っていただけるようになって。前は「自信がなさそうに見える」と言われることもあって、自分でもそう感じていたんです。どうしたら自信を持って踊れているように見えるかって考えると、「やっぱりそれだけの努力が必要なんだ」って。だからBACKSライブを通して、自分なりに努力を重ねてきました。
――松田さんはそんな遠藤さんの姿をどう見ていますか。
松田:あんなにダンスで泣いていた子とは思えないくらい成長しているのは、私もすごく思います。ライブの数が、私が1年間で参加している数より全然多いので、そこでいろんなものを吸収してきたんだろうなって。
――遠藤さんの変化についてお聞きしましたが、松田さんは1stシングルから今までを振り返っていかがですか。
松田:1stシングルのときの自分のダンスを見ると、「少しはうまくなれたかな」と思いますし、歌に関しても、例えば「承認欲求」みたいな激しい曲で、最初は「無理!」って思っても、しっかり歌って踊れるようになるので、パフォーマンスの面では成長できているのかなと思います。
――個人的には、キャプテンに就任されてから約2年で、ライブでのMC力が格段に上がったと感じます。
松田:そう思っていただけてうれしいです。今も全然ですけど、確かに前を思い出すと恥ずかしくなることもあって。キャプテンになりたての頃は余裕がなくて、アンコールのMCを他のメンバーに代わってもらったこともありました。メンバーに助けてもらいながら、MCも楽しくできるようになりました。
――遠藤さんはそんなキャプテンの松田さんを見て、憧れるところ、真似したいところはありますか。
遠藤:本当に真似したいことだらけで、すごく尊敬しています。あいさつやパフォーマンス、テレビでの立ち振る舞いや、櫻坂46の雰囲気も、松田さんがいなかったら完成されないんじゃないかってくらい、本当に心強い存在なんです。朝早くても笑顔であいさつしてくださいますし、そんな松田さんの姿を見て、自分も気を付けないといけないって思うこともあります。これからも松田さんの背中を見て、しっかり吸収していきたいです。
松田:ありがとう。うれしい(照)。
■一期生・上村莉菜、齋藤冬優花の卒業への思い
――今回のシングルをもって、一期生の上村莉菜さん、齋藤冬優花さんが卒業を発表しました。お2人にはどんな思いがありますか。
松田:悲しい、寂しい、辞めないでとまず思いました。いつか卒業するタイミングは来るので、分かっていることではあるんですけど、いざ本人の口から聞いてしまうと、寂しすぎて。加入当初から二期生のことも三期生のことも気にかけてくださっていた先輩なので、今も寂しい気持ちでいっぱいです。これからも会えなくなるわけじゃないですけど、残りの時間をしっかり思い出に残していきたいと思います。
遠藤:私はBACKSでたくさん関わらせていただいて、お2人とも偉大な先輩すぎて。冬優花さんはレッスンでいろいろと注意してくださったり、率先して声をかけてくださったりしますし、上村さんはすごく三期生に寄り添ってくださる先輩なので、寂しさも不安もあります。でもこれからの櫻坂46を安心して見守っていただけるように、私も残りの時間でお2人から吸収して頑張りたいです。
――上村さんは三期生とよく連絡を取っているそうですね。
遠藤:そうなんです。MV撮影の日にも「頑張ってね」と連絡をくださったりして、すごく精神的に支えられています。だからこれからすごく寂しいです。
――お2人との印象的な思い出はありますか。
松田:私たち二期生が加入した頃、緊張で一期生さんに話しかけることができなかったんですけど、そんななか上村さんからよく話しかけてくださって、すごく救われたのを覚えています。皆さんが呼んでくださっている「まつり」っていう愛称も、冬優花さんが付けてくださったんです。
遠藤:私は上村さんと、よく一緒にお出かけさせていただいて。BACKSライブが終わった後には、数人で集まって打ち上げみたいな感じで、ライブ映像を一緒に観たりしたこともありました。本当にいろんなことをして、思い出に残っています。
――来月には「4th YEAR ANNIVERSARY LIVE」を控えていて、グループは5年目に入ります。卒業もあり、新メンバーの加入も予定されているなど、大きな変化もありますが、最後にキャプテンの松田さんに今後の意気込みを聞かせてください。
松田:先輩が卒業されたり、四期生が入ってきたりっていう変化もありますが、「櫻坂46から目を離したくない」と思っていただけるようなグループをしっかり作っていきたいです。これからもファンの方に楽しんでいただいて、皆さんのそばで力を与えられる存在でありたいと思います。
(取材・文:堀タツヤ 写真:松林満美)
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