勝地涼「僕の半分は宮藤官九郎さん」 “前髪クネ男”から11年、自身の強烈イメージに悩んだ時期も
クランクイン! / 2024年11月4日 7時0分
宮藤官九郎作・演出の人気舞台「ウーマンリブ」シリーズの最新作・ウーマンリブvol.16『主婦 米田時江の免疫力がアップするコント6本』が、まもなく開幕を迎える。片桐はいり、皆川猿時、伊勢志摩、北香那、宮藤官九郎という個性派俳優と共に作品を彩る勝地涼が、作品への期待や、「僕の半分は宮藤さん」というほど心酔している宮藤の存在について、さらには自身のパブリックイメージへの思いなどを熱く語った。
■僕の半分は宮藤官九郎さんでできている
「ウーマンリブ」シリーズは、宮藤が何物にもとらわれず、今やりたいことを自由に、ストレートに表現する大人計画の公演。1996年のスタートからさまざまな俳優たちが作品に出演してきたが、ウーマンリブvol.13『七年ぶりの恋人』以来、9年ぶりに新作コントを書き下ろし、個性派たちが顔をそろえた。
そんななか、宮藤から「天才」と称された勝地は、これまで何度も宮藤作品に出演している。「やっぱり宮藤さんに呼んでいただけるのはうれしいです。俳優を25年ぐらいやってきて、僕の半分は宮藤官九郎さんでできていると思っています。それぐらい自分がお世話になってきた方」と敬愛している存在だという。
勝地が過去作をこよなく愛している「ウーマンリブ」シリーズで、宮藤久々となる書き下ろしのコントに出演するというのは身が引き締まる思い。「ちゃんとできるのかという心配があります」と率直な胸の内を明かすが、一方で「稽古が始まってからまだ時間はそれほど経っていないのですが、とにかく片桐さんをはじめ皆さん本当に面白い。楽しいのですが、だからこそ自分も頑張らなければ」と気合十分だ。
しかも舞台は下北沢「ザ・スズナリ」。観客との距離が非常に近い。「家に帰って稽古を思い出すたびに『スズナリでやるんだよな』って。稽古場で宮藤さんが見ているところに客席があると考えると、反応も気になるし、どんな感じになるんだろうという不安と期待が入り混じっています」。
■勝地涼が語る宮藤官九郎の魅力「面白おかしい中に風刺が」
勝地自身、宮藤の“演出”作品は、2018年公演のM&Oplaysプロデュース『ロミオとジュリエット』以来だという。「僕は取材などでこれまでの俳優人生を振り返る話になると、宮藤さんの名前が必ず出るんです。『勝地さんと言えば宮藤さんですよね』と言っていただけるのですが、そこまで宮藤さんの作品に出ているわけではないんですよ」と笑う。
そんなとき、以前は「悔しい」という気持ちもあったというが、今は「もはや嫉妬という気持ちはないんです。もちろん、全部の作品に出られるのならば出たいという欲はありますが、そういうことでもないのかなと。例えば『季節のない街』(ディズニープラス・テレビ東京)を見ていましたが、純粋にファンというか、すごいと感じて。だから今回も出演者でありながら、客観的にも楽しみたいです」と目を輝かせる。
勝地から見る宮藤作品の魅力について「面白おかしくストーリーや人物を描くのですが、どこか社会問題を入れるというか、風刺が効いている。しっかり現代を切り取っているところがすごいなと思います」と語ると、『主婦 米田時江の免疫力がアップするコント6本』についても「今作はコントであり、台本を読んでいるときはゲラゲラ笑っていたのですが、どこか切なくなる要素も感じるんです。ただ面白いだけじゃない」と奥行きのあるコントになるという予感があるという。
■敬愛する森山未來、永山瑛太からの言葉「勝地はイカれている俳優」
「そこまでたくさん出ているわけではない」という宮藤作品。それでも連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK総合ほか)の“前髪クネ男”のインパクトは強烈で、今でもその話をされることが多いという。
そして強烈なキャラクターは勝地のパブリックイメージを作り上げていく。勝地は「正直20代後半ぐらいは、コミカルなイメージを持たれることについて、武器でもあるけれども、そのイメージがつき過ぎるのはどうなのかな」と悩んだ時期もあったという。
しかし今は「自分からそちらに寄って行くわけではなく、求められるのならばやればいい」という意識に変わった。こうした悩みは、俳優の仲間ともよく話すという。「この仕事を始めるとき、人に知ってもらいたいという思いがあった。その通りに『勝地ってこういうキャラだよね』と知ってもらえることって、すごいことなのかもしれない。自分にしかできないことを突き詰めていくことが大切だと確認し合ったところです」。
また勝地が尊敬する俳優の先輩からの言葉も、背中を押してくれたという。それは2001年に放送された連続ドラマ『さよなら、小津先生』(フジテレビ系)で共演した森山未來と永山瑛太(当時はEITA)だ。
「未來くんは僕が15歳のときからの付き合いで、絶対僕のことは褒めてくれないんです。でもこの間会ったとき、いろいろ話をしたあと『勝地はもう“勝地”ってジャンルでええんちゃうか』と、僕の目も見ずに言ってくれたんです。一定のイメージがつくことの怖さもありますが、別にいいのかなと思えるようになってきました。とてもうれしかったです」。
一方の永山からも「勝地はイカれている俳優だよ。前髪クネ男を見たけれど、あそこまでぶっ飛べるのはイカれているからだ。それを活かしてもっとやってやれ」と声を掛けてもらったというと「その意味ではずっと“面白”をやってきたからこそ『終りに見た街』(テレビ朝日系)で寺本という面白さと狂気が混ざったような、複雑な役を演じることができたのかなと思うんです」と回顧していた。
ありのままを受け入れたことで、逆に広がっていく可能性を感じたという勝地。『主婦 米田時江の免疫力がアップするコント6本』では、宮藤がどんな形で勝地を料理するのか――。「まだ“難しい”が先行してしまっているのですが、すごい俳優さんたちに負けないよう、そして宮藤さんの期待に応えて、何かを生み出せたらいいですね」と思いを口にしていた。(取材・文:磯部正和 写真:高野広美)
ウーマンリブvol.16『主婦 米田時江の免疫力がアップするコント6本』は、ザ・スズナリ(東京)にて11月7日~12月15日、松下IMPホール(大阪)にて12月18日~22日上演。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
首都圏の劇場で観客に直接情報をお届けする、ネビュラの「チラシ宣伝サービス」12月公演は11/11より受付中!
@Press / 2024年11月12日 18時30分
-
高田文夫氏、『光る君へ』出演中の大好きなロバート秋山竜次に「あの時代にあんなに大きくて黒光りしている奴はいない!」
NEWSポストセブン / 2024年11月11日 11時15分
-
勝地涼「ただ面白いだけではない」 宮藤官九郎が手掛けるコントで久々のタッグ【インタビュー】
エンタメOVO / 2024年11月6日 8時0分
-
「不適切にもほどがある!」最多4冠達成 Creepy Nuts・宮藤官九郎らコメント寄せる「なかなか業界の人に評価してもらえないんじゃないかと思った」【東京ドラマアウォード2024】
モデルプレス / 2024年10月28日 19時31分
-
宮藤官九郎書下ろし新作コントウーマンリブvol.16「主婦 米田時江の免疫力がアップするコント6本」WOD-PPVとPIA LIVE STREAMで配信決定!チケット予約受付開始!
PR TIMES / 2024年10月24日 14時45分
ランキング
-
1岩田剛典、3度目の福田組でファン離れ危惧 松山ケンイチ&染谷将太「衝撃でした」
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年11月21日 21時36分
-
2XG、米最大級の音楽フェス「コーチェラ 2025」に出演決定 唯一の日本人アーティストとして
スポーツ報知 / 2024年11月21日 20時6分
-
3「紅白」旧ジャニーズ出場なしも、HYBEは3組... フィフィ「バランスが取れてません」
J-CASTニュース / 2024年11月21日 16時45分
-
4岡田将生&高畑充希は5位!令和のビッグカップル婚「びっくり度ランキング」
女子SPA! / 2024年11月21日 15時47分
-
5「面影あるけど…」元“天才子役”の20歳の近影に視聴者仰天!“大きくなった”葛藤を乗り越えた現在地
週刊女性PRIME / 2024年11月21日 17時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください