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上海国際映画祭2冠! 中国映画『来し方 行く末』4.25公開 細川岳がナレーションを務める予告編解禁

クランクイン! / 2025年1月30日 18時20分

映画『来し方 行く末』日本版ビジュアル

 第25回上海国際映画祭で最優秀監督賞、最優秀男優賞(フー・ゴー)を受賞、第36回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門に出品された中国映画『来し方 行く末』(こしかた ゆくすえ)が、4月25日より順次公開されることが決定。日本版ビジュアル、メイン画像、俳優の細川岳がナレーションを務める予告編が解禁された。

 本作は、弔辞作家の日常というユニークな題材を軸に、人々の人生模様や死生観を繊細に織り込んだヒューマンドラマ。

 主人公のウェン・シャンは大学院まで進学しながら、脚本家として商業デビューが叶わず、不思議な同居人シャオインと暮らしながら、今は葬儀場での弔辞の代筆業のアルバイトで生計を立てている。

 丁寧な取材による弔辞は好評だが、本人はミドルエイジへと差し掛かる年齢で、このままで良いのか、時間を見つけては動物園へ行き、自問自答する。同居していた父親との交流が少なかった男性、共に起業した友人の突然死に戸惑う会社員、余命宣告を受けて自身の弔辞を依頼する婦人、ネットで知り合った顔も知らない声優仲間を探す女性など、さまざまな境遇の依頼主たちとの交流を通して、ウェンの中で止まっていた時間がゆっくりと進みだす。

 主演は、華やかな時代劇スターから近年では岩井俊二監督作『チィファの手紙』(2018)、ディアオ・イーナン監督作『鵞鳥湖の夜』(2019)で内面を掘り下げた演技で芸域を広げる俳優のフー・ゴー。同居人のシャオイン役は、『西湖畔に生きる』(2023)で圧巻の演技を披露し、本作がフー・ゴーと3度目の共演となるウー・レイ。

 監督は、卒業制作『牛皮(原題)』(2005)で、第55回ベルリン国際映画祭でカリガリ映画賞と国際映画批評家連盟賞を受賞したリウ・ジアイン。長年の思索を重ねて熟成させた14年ぶりの新作となる本作は、第25回上海映画祭で最優秀監督賞と最優秀男優賞(フー・ゴー)を受賞している。

 予告編は、弔辞の代筆業で生計を立てるウェン・シャン(フー・ゴー)の日常の一幕から始まる。「見知らぬ人々の人生を観察する。それが僕の一番穏やかな時間だ」と静かに語るウェンの姿。長い間帰郷を避けている故郷の母からの電話に、嘘を重ねる姿に、同居人のシャオイン(ウー・レイ)は無言で抗議をする。

 やがて、弔辞を依頼するさまざまな境遇の人々の物語が重なっていく。同居していた父親と交流が少なかった男性、同僚の突然の死に戸惑う会社員(ガン・ユンチェン)、余命宣告を受けて自身の弔辞を依頼する婦人(ナー・レンホア)など。「あなたの弔辞は評判がいい」、その言葉の通り、丁寧な取材で依頼主たちに取材を重ねるウェンの姿から、彼がただ文章をつづるだけでなく、彼らの人生に寄り添いながら言葉を紡いていることがうかがえる。

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