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日本初、民間開発の月着陸船による「月周回」と「月面着陸」の2 つのミッションが始動

IGNITE / 2017年12月28日 21時0分

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2000年代にアニメ化もされた漫画「MOONLIGHT MILE」(太田垣康男)をご存知だろうか?近未来の宇宙開発がテーマで、資源確保のために月を掘削し街を作っていく物語。
「いつかこんな時代が来るのかもな」
と思いながら読んでいたものだが、まさにそんな時代が足早にやってきていた。

月の「水資源」を軸とした宇宙インフラの構築を目指すispaceが、スタートアップ企業における製品の企画、開発やそれに伴う技術開発段階での投資ラウンドである「シリーズA」国内最高額となる101.5億円の資金調達を実現したというのだ。

■調達した資金でispaceは何を実行するのか?

今回の資金調達により、ispaceは民間では日本初となる、独自開発の月着陸船による「月周回」と「月面着陸」の2つの月探査ミッションを始動させる。

ispaceが独自で開発する月着陸船を2020年末までを目途に2回打ち上げる。
そのミッションは下記の2つ。

”Mission1”…2019年末頃に月周回軌道へ投入して軌道上からの月探査を行う。
“Mission2″…2020年末頃に月面に軟着陸して月面探査ローバーで月面探査を行う。

■月開発の今後

2040年の月。
1,000人の人が住み、年間10,000人が訪れる。
建設、エネルギー、鉄鋼、通信、運輸、農業、医療、そして月旅行など、月の「水資源」を軸とした宇宙インフラが構築されることが見込まれている。

「水資源」は、生物の生命維持や植物の植生に必要不可欠な要素であることに加えて、水素と酸素に分解すればロケットの燃料になる。
月で水資源を確保するということは、月面で人間が暮らすための重要な資源になるだけでなく、月でロケットの燃料を補給してから火星や小惑星などのさらに遠い天体に向かうこと可能にするということだ。
つまり、月が燃料補給基地として機能することで、地球から打ち上げられるロケットの燃料量が削減され、莫大な打ち上げコスト削減や燃料重量分のペイロード(貨物)の搭載が可能になる。

■Mission1&2の目的

今回発表する2つのミッションは、月の水資源を軸とした宇宙インフラの構築に必要となる「物資の月輸送」と、資源を含めた「月面探査の技術」を確立する出発点。

月面への着陸は、人類の歴史でも未だアメリカ、ロシア、中国の3つの国による国主導のミッションでしか実現されていない高度な技術である。

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