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日本遺産(Japan Heritage)に認定!桃太郎伝説の生まれたまち おかやま

IGNITE / 2018年6月29日 23時0分

日本遺産(Japan Heritage)に認定!桃太郎伝説の生まれたまち おかやま

文化庁では、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定し、ストーリーを語るうえで不可欠な魅力ある有形・無形の様々な文化財群を総合的に活用する取組を支援している。

本年度、新たに「日本遺産(Japan Heritage)」が認定された岡山県の『「桃太郎伝説」の生まれたまち おかやま ~古代吉備の遺産が誘う鬼退治の物語~』。

そのストーリーを紹介しよう。

1 温羅(鬼)退治の伝説

いにしえに「吉備(きび)」と呼ばれた岡山の南部にある山には、そそり立つ絶壁の上に石垣が残る城がある。ここ一帯では、急峻な山容、そして岩が露出しそびえ立つ山肌など、人を寄せつけず周囲ににらみをきかせているような情景が広がっている。この山は「鬼城山(きのじょうさん)(鬼ノ城)」と呼ばれ、その名の通り温羅と呼ばれる鬼の居城とされている。

鬼城山から南の平野に降りると、小高い丘の頂に、突然、巨石群が現れる。古代遺跡のストーンサークルを思わせる不思議な5つの巨石がそびえ立ち、あたかも戦いのときに使った巨大な楯のようである。この丘は「楯築遺跡(たてつきいせき)」と呼ばれ、温羅が放った矢を防ぐためのものとされている。

「鬼」と「戦い」をイメージさせるこの地には、まさしく鬼退治「吉備津彦命による温羅退治」の伝説が残る。

その昔、岡山(吉備)平野が吉備の児島に囲まれた内海だったころ、人の身の丈をはるかに超える温羅と呼ばれる鬼は、平野を見下ろす山の上に城を築き、村人を襲い悪事を重ねていた。大和(やまと)の王から温羅退治の命令を受けた吉備津彦命は、吉備の地に降り立ち、吉備の中山に陣を構え、その西の小高い丘の頂には温羅の矢を防ぐ巨石の楯を築いた。

弓の名手であった命は、岩に矢を置き温羅に向かって矢を放つ。温羅も応戦し城から矢を放つが、互いに放った矢は何度も喰い合って落ちていった。

しかし、命が力を込めて放った矢は、ついに温羅の左目を射抜く。温羅の目からは血が吹き出し、川のように流れたという。たまらず雉(きじ)に化けて逃げる温羅を、鷹になった命が追う。温羅は雉から鯉に化けて血の流れる川に逃げたが、命は鷹から鵜となり、鯉を喰い上げ、見事に温羅を退治した。

■伝説のゆかりの道具もこの地に残る

これら伝説の舞台は、それぞれ「鬼城山」、「吉備の中山」、「楯築遺跡」、「矢置岩(やおきいわ)」、「矢喰宮(やぐいのみや)」、「血吸川(ちすいがわ)」、「鯉喰(こいくい)神社」として、現在も語り継がれている。また、温羅が生け贄をゆでた鬼の釜、命が空を移動するために使った乗り物など、伝説ゆかりの道具もこの地に残っている。

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