新型コロナウイルス感染症の迅速検査システムを開発。2時間半以内に結果判明
IGNITE / 2020年4月2日 22時0分
新型コロナウィルス感染が、世界中にとてつもない速度で拡大している。現状のPCR検査は結果が判明するまでに要する時間が長く、誰もが望めば検査を受けられるという状態ではない。
新しいモビリティの提供を促進する革新的ソリューションを開発しているドイツのメーカーボッシュ ヘルスケア ソリューションズが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界初の完全自動分子診断検査のひとつを開発した。これは北アイルランドの医療技術企業であるRandox Laboratories Ltd.との協働の成果だ。
︎新型コロナウイルス感染症(COVID-19)迅速検査システム
新型コロナウイルス感染症は、世界中の医療制度と医療機関に大きな課題を突き付けている。ウイルスを迅速に診断する能力は、多くの国における爆発的拡大の抑制に非常に役立つ。
ボッシュが新たに開発した新型コロナウイルス感染症完全自動迅速検査システムは、診療所、病院、検査施設および保健所といった医療機関での迅速な診断に役立てることができるというもの。本システムは、ボッシュ ヘルスケア ソリューションズのVivalytic分析装置上で作動する。
ロバート・ボッシュGmbH取締役会会長のフォルクマル・デナーはこう語る。
私たちは、ボッシュの迅速検査システムが、コロナウイルスの世界的流行の食い止めに出来るだけ早く貢献することを望んでいます。この検査システムにより、感染した患者の特定と隔離が加速するでしょう。
コロナウイルスとの闘いでは、時間が非常に重要です。現場で確実かつ素早い診断を直接行えることは、私たちのソリューションの大きな利点であり、『Invented for life』テクノロジーそのものです
︎迅速な結果提供により拡大を減速
6週間で開発した迅速検査は、臨床現場で直接実施できるため検体の輸送が不要となり、検体採取からわずか2時間半以内に新型コロナウイルス感染症の原因ウイルス(SARS-CoV-2)の検出結果が判明する。これにより、感染者の特定や迅速な隔離が可能になると同時に、患者が自分の健康状態について素早く確実に把握することが出来るようになる。
︎鑑別診断:10種類の呼吸器病原体を同時に診断
ボッシュの迅速検査は、あらゆる医療機関で使用できる世界初の完全自動分子診断検査のひとつだ。新型コロナウイルス感染症に限らず、インフルエンザA型およびB型を含む他の9種類の呼吸器病原体についても、ひとつの検体から同時に検査することができる。
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