「Nazuna 京都 椿通」町家の並ぶ路地が旅館として生まれ変わった
IGNITE / 2020年6月28日 21時0分
京都は特別な街。そこにしかない風情は、世界中の人を惹きつける。
京都の町屋に宿泊するという夢が実現する旅館が誕生した。
レセプション棟を抜けると広がる艶やかな空間
■京町家が並ぶL字型路地一体を旅館としてリノベーション
築110年以上の京町家が並ぶ1,400平米のL字型路地一体をリノベーション、全23棟の客室と2つのレストランとして生まれ変わらせた旅館『Nazuna 京都 椿通』が開業した。これは、京都の町家群全体を改修し、飲食機能と宿泊機能を備えた街へと生まれ変わらせる、かつてないスケールの町家再生プロジェクトだ。
奥行のある京都らしい造りが印象的なレセプション棟を抜ければ、そこには外の世界から隔離された、花街の世界を彷彿とさせる街並みが広がっている。石畳が敷かれた路地には夕暮れと共に提灯や置き行灯が灯り、艶やかで幻想的な空間が演出される。
レセプション棟と客室の間の路地は開放的な屋外、敷地内では宿泊客同士の接触は最小限に留められる造りになっている。
外観
■客室はすべて独立した町屋
23の客室は、すべてが独立した町家のため一棟貸切型の滞在となる。客室は、京都の自然美をテーマとした5つのカテゴリー、「TAKE」「MIZU」「IWA」「HANA」「HA」から選択できる。
「TAKE」「MIZU」(計9室)
竹と水をテーマにしたラグジュアリータイプの客室。1階の半露天風呂のある空間を臨むリビングと2階のベッドルームで構成されている。
客室「TAKE」
「IWA」「HANA」「HA」(計14室)
岩、花、葉をテーマにしたデラックスタイプの客室。1階の半露天風呂に面したベッドルームと2階の布団を敷くこともできる畳のスペースで構成されている。
客室「HANA」
■石庭とラウンジが楽しめるレセプション棟
入り口となるレセプション棟1階では、作庭家の重森千靑氏が設計した伝統とモダンが融合した石庭が迎えてくれる。重森氏は東福寺方丈庭園などを手掛けた日本を代表する作庭家の重森三玲氏を祖父にもち、自身も東福寺塔頭一華院や松尾大社など国内外で数々の作品を手掛けている。
作庭家 重森千靑氏の作品
レセプション棟2階は快適なラウンジスペース。チェックイン後のおもてなしとして、京都府和束町で宇治茶の生産・加工・販売を手掛ける「d:matcha」のお茶とお菓子が提供される。畑や栽培方法による味の違いを楽しめる飲み比べなど、宇治茶をより深く知るための体験も用意されている。滞在中、ラウンジはフリードリンクやアルコールと共に寛げるスペースとして、深夜時間を除き自由に使うことができる。
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