芸術の秋は京都へ、最後の印象派と呼ばれたシダネルとマルタンの絵を見に行こう
IGNITE / 2022年7月25日 23時0分
19世紀末から20世紀前半にかけてフランスで活躍したアンリ・ル・シダネル(1862-1939)とアンリ・マルタン(1860-1943)の2人の巨匠の画業を振り返る展覧会「シダネルとマルタン展」が開催される。
会場は、開館25周年を迎える京都の美術館「えき」KYOTO(京都駅ビル内)で、会期は9月10日(土)から11月6日(日)まで。7月30日(土)から前売券を発売する。
「最後の印象派」と呼ばれたシダネルとマルタン共に印象派、新印象派の流れを汲みつつ、象徴主義など同時代の表現技法を吸収しながら幻想的な主題を扱い、生活の情景や身近な人々を親密な情感を込めて描くアンティミスト(親密派)としても知られているアンリ・ル・シダネルとアンリ・マルタン。
2人は1891年の最初の出会い以降、生涯にわたり親交を深めたが、シダネルは北フランスで薄明かりに包まれた穏やかな光を、マルタンは南フランスで陽に照らされた明るい光を描き出し、それぞれ独自の画風を築いた。
展覧会「シダネルとマルタン展」では、これまで日本で紹介される機会の少なかった2人の画家の画業を9つの章に分けて紹介。光と色彩に彩られた作品を鑑賞できる。
象徴主義と習作の旅、家族と友人の肖像19世紀末、ヨーロッパ全土で象徴主義が流行した。世紀末世界における不安やメランコリーなど、観念的な世界を表現するこの傾向に対し、2人の作品にもその影響が表れている。
印象派をはじめとした19世紀の風景画家たちは、各地を旅してその地の風景を描いた。彼ら印象派の末裔でもあるシダネルたちも各地で情景の数々を描き、パリに戻って完成作に仕上げていく。
シダネルとマルタンは、身近な人物を愛情豊かな眼差しで描き出したことから、「アンティミスト(親密派)」とも呼ばれた。
シダネルは1900年代から画中に人物を描かなくなったが、家族や友人など身近な人々は好んで描き続けた。一方、マルタンは壁画の中に家族や友人の肖像を描き込み、自身の創作に親愛と友情が必要であることを示した。
アンリ・ル・シダネルの生涯アンリ・ル・シダネルは、インド洋モーリシャス島に生まれ、ダンケルクで育つ。1882年に国立美術学校(エコール・デ・ボザール)に入学し、アレクサンドル・カバネルに学ぶ。
パリの喧騒から離れるために訪れたフランス北部の小さな港町エタプルでの滞在をきっかけに自身の画風を確立し、画壇で評価を得るようになる。
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