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京都・HOSOO GALLERYで、髙橋大雅氏が蒐集した1900年代初頭の服飾資料のコレクションを公開する展覧会がスタート

IGNITE / 2022年12月4日 14時0分

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伝統的な西陣織の技術を継承しながら、革新的な技術とタイムレスなデザイン感性を加えることで、唯一無二のテキスタイルを生み出している「細尾」が運営するHOSOO GALLERYで、ファッションの分野で近年多方面から耳目を集める髙橋大雅氏が蒐集した1900年代初頭の服飾資料のコレクションを公開する展覧会「Texture from Textile Vol. 2 時間の衣―髙橋大雅ヴィンテージ・コレクション」が行われている。

「Texture from Textile」は「織物から建築へ」がテーマ

「Texture from Textile」は、織物(テクスチャー)に端を発した、工芸、アート、デザイン、建築にまつわる思想の変遷を20世紀初頭に立ち返り研究活動を展開するリサーチプロジェクト。

Vol. 1「コンストラクションの系譜」では、インテリアを含めた豊かなテクスチャーが人々の生活をコンストラクト(建設)するという発想のもと、織物の観点から建築史を再考するプロジェクトとしてHOSOO GALLERYで公開した。

今回のVol.2では髙橋大雅氏のコレクションを通じ、同時代の服飾に焦点を当てる。服飾史も決して建築から乖離したものではなく、1900年代初頭のヨーロッパでは装飾美術運動などの影響を受け、テキスタイルを介してファッションと室内装飾が不可分なものとして扱われていた。

20世紀に起きた装飾をめぐる美意識の変革を見る

髙橋大雅氏は、1995年生まれ。2010年ロンドン国際芸術高校に入学し、2013年セントラル・セント・マーチンズに進学。2015年ベルギーのアントワープやロンドンのメゾンでデザインアシスタントを経験。2017年同大学を卒業後、渡米。TaigaTakahashi社をニューヨークで設立。2021年12月京都祇園に髙橋がデザインした服・建築・茶室・彫刻作品からなる「服・食・住」すべてを体験できる総合芸術空間「T.T」をオープンした。

髙橋氏は、10代より主に1900年代の服飾資料を約2,000点蒐集し、リバースエンジニアリングの観点から、当時の布地や縫製の技術を研究してきた。当時の生地を研究することで、日本の伝統技術や天然素材など、現代の日本ならではの製法で再現し、ヴィンテージの衣服同様、100年後に残るような服づくりを目指し、探究を行ってきている。

1900年代初頭を中心にアメリカ・ヨーロッパを中心に生産された衣服は、大量生産とデザインといったさまざまな問題提起のなかで生産されてきたもので、大量生産を単に否定するわけではなく、経済的合理性の追求によってもたらされた新しい時代の美意識の一つの到達点であり、また20世紀初頭に起こった大量生産と工芸をめぐる社会的な現象を象徴するものとして捉えることも可能だ。

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