両国の象徴“ライオン&イーグル”を描いた英国王立造幣局と米造幣局の元デザイナーによるコラボコイン誕生
IGNITE / 2023年11月30日 23時30分
アメリカとイギリスの特別な関係から生まれたコインだ。
英国王立造幣局(ロイヤルミント)とアメリカ合衆国造幣局の元チーフ・デザイナーがコラボ。英国のライオンと米国のイーグルを描いたコインが誕生した。現在、ロイヤルミントの代理店であるコインパレス社が、同商品の予約販売を受け付けている。
特別な関係にあるイギリスとアメリカこれまで数百年以上にわたり強固な絆で結ばれてきたイギリスとアメリカ。時に「特別な関係(the special relationship)」と形容される両国の関係は、今や世界史や経済を語るうえで欠かせないものとなりつつある。
1620年の「メイフラワー号」の出航から400年以上が経った今日、ロイヤルミントから両国のシンボルを描いたコイン「ライオン&イーグル」が発表された。
イギリスとアメリカの特別な関係イギリスとアメリカは数世紀にわたり世界の二大巨頭として協調関係にあった。20世紀にアメリカが経済大国として君臨、一方でイギリスは19世紀ほどの求心力を得られなかったが、もともとアメリカ大陸はイギリスの植民地だった。
アメリカにとって、前述の「メイフラワー号」の出航は重要なポイント。当時のイギリスは非イングランド教会信徒への弾圧が激しく、ピューリタンたちが自由を求めてアメリカ大陸に向かった際に乗った船が「メイフラワー号」だった。後にアメリカは独立するが、それ以前もそれ以降も、反目し合ったり協力し合ったりといった複雑かつ特別な関係を築き上げてきた。
米造幣局の元デザイナーが英造幣局とコラボ今回のコレクションは、2006年から2010年にかけてアメリカ合衆国造幣局のチーフ・デザイナーを務め、これまで100種類以上ものコインのデザインを手掛けた、ジョン・M・メルカンティ氏と、ロイヤルミントとの協働により制作されたものだ。
米英の象徴をデザインコインの中央には、少なくとも中世以降、イギリスの国家および王室の象徴として重用されてきたライオンと、北アメリカ大陸に広く分布しアメリカの国章にも採用されているハクトウワシが描かれている。
百獣の王ライオンは、それだけで最高権力者である英国王を表しているように思えるが、現に英国王室のシンボル「ロイヤル・コート・オブ・アームズ」にも、王冠を戴く“イングランドのライオン”の姿が見られる。対する“世界の警察”ことアメリカを象徴するのはまさしく国鳥イーグル(ハクトウワシ)だろう。
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