東日本大震災を風化させないために…、TOKYO FMが特別番組を放送
IGNITE / 2017年3月9日 23時0分
TOKYO FMでは、毎年3月11日に、6年前に発生した東日本大震災を風化させないために、特別番組を放送している。
震災6年目となる今年は、3月11日の前日である10日(金)16:00~16:55に『LOVE&HOPE Special忘れない、伝えたい 僕たちがつくるいのちの教科書』を放送。
パーソナリティは、「釜石の奇跡」を生み出した防災研究の第一人者、群馬大学大学院の片田敏孝教授と、朝のワイド番組『クロノス』パーソナリティの高橋万里恵。東北の若い世代が伝え、残そうとしている「震災の記憶と記録」を紹介する。
◇1000年後の子どもたちのために…「女川 いのちの教科書」の取り組みとは?
東日本大震災から6年。震災の記憶が薄れゆく中、番組が密着したのは、宮城県女川出身の高校3年生による「1000年後のいのちを守るプロジェクト」だ。
震災当時小学校6年生だった彼らがまず手掛けたのが「いのちの石碑プロジェクト」。「ここより上に逃げてください!」という文字を刻んだ石碑を町内の津波到達地点に建立した。
困難だったのは土地の取得。「子供たちの1000年先を見据える活動に、一人、また一人と、自分の土地を提供する町民が現れた。」そう語るのは、子どもたちの指導にあたった阿部一彦先生(震災当時女川第一中学校教員)だ。
そして、石碑の次に彼らが取り掛かったのが、「いのちの教科書」の作成。
「子どもが教科書で数学を学ぶように、女川のこと、地震や津波のことを学ぶ教科書を作りたかった。」この3年間で100回を超えるミーティングを重ね、試行錯誤の末、「女川 いのちの教科書(中学生版)はいままさに、完成のときを迎えている。
震災当時小学生だった彼らがこの6年間どんな思いでプロジェクトに関わってきたのか。大切な人を亡くしたもの。喪失感に悩んだもの。生きていることが苦しくなったと語るメンバーもいる。プロジェクトに関わる想いは違えども、願いはひとつ。
「一人でも多くの命ではなく、一人の命も失わないように、この震災の記憶と記録を1000年後まで語り継ぎたい」
そして旅立ちの季節。この春高校を卒業し、それぞれの夢に向かって飛び立つ彼らが選び取った進路と未来の夢とは?一人ひとりの選択と決意はそのまま被災地の希望の灯だ。
◇「釜石の奇跡」片田敏孝教授に聞く「語り継ぐことの大切さ
東日本大震災では、家族や知人を助けに向かい多くの命が津波の犠牲になった。
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