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ブラック会社勤めか。仮面ライダーウィザード。

インフォシーク / 2012年11月27日 17時30分

怪人は人間の姿で社会に潜む。(俳優:杉林功さん)

突然だが、11月25日放映(第12話)の仮面ライダーウィザードに、こんなシーンがあった。

下っぱの怪人が悪玉の大将に呼び出された。が、彼はなぜか遅刻をする。その理由を聞くと、なんと普段は人間の姿で仕事をしているので、仕事を抜けようとしたところで上司につかまってしまった、というのだ。

えっ…か、怪人だよね?! それでいいのか?!

…と思っていたら、そこは怪人だけに、めんどうくさくなって上司の顎を粉砕してから来たらしい。いや、良かった。怪人が人間に平謝りしながら早退しては、どうにも絵にならない。

さて考えてみると、大人のほとんど全てが、上司という生き物の下で働いている。

第12話の仮面ライダーウィザードにも、3つの上下関係が描かれていた。

(1)仮面ライダーウィザード ←→ アシスタント・瞬平
(2)菓子屋の主人 ←→ その弟子
(3)悪玉大将 ←→ 下っぱ怪人

ここで、少しだけ考察したい。まず、彼らが部下になったキッカケは何であろうか。

(1)と(2)は、憧れて自ら弟子入り。就職活動で例えるなら、自分の夢を実現するために、会社の大小問わず希望の会社に入社できた状態だ。(3)は無理やり怪人にさせられ、上司の下で悪いことをする。就職したら色んなことを吹き込まれ、罪悪感無く犯罪スレスレの仕事をしている状態か?

次に、上司と部下の関係を見てみよう。

(1)上司 = ドジながらも慕ってくれる部下の熱意を感じている。
   部下 = 少しでも上司の役に立ちたいと願っている。

(2)上司 = 厳しく育成している。
   部下 = 技を盗むために日夜精進している。

(3)上司 = 道具としてみている。
   部下 = 相手が強いので媚びへつらうが、弱い人間上司の顎はあっさり粉砕しているので、上司を信頼しない面が垣間見られる。

なんだか、とってもわかりやすい構図である。さて、彼らの(事業の?)目的は。

(1)怪人から地球を守り、希望を創出。
(2)美味しいものを提供し、人に喜んでもらう。
(3)怪人を増やして…はて?

(そういえば仮面ライダーウィザードでは、「世界征服」などというはっきりとした言葉が、まだ出ていない)

こうして見ると、悪役というのは相当なブラック会社に勤めているのがわかる。彼らが無自覚なだけに、少し気の毒になってきた。

また、(1)(2)(3)の比較から、悪役は上司部下関係なく、もれなく「自己愛性人格障害」の様子が見られる。

自己愛性人格障害とは。ネットで検索すると、大まかに

「自分は優越的で、素晴らしく、特別で、偉大な存在でなければならない」
「自分は常に他者から褒められなければならない」
「特権意識が強い」
「自分の都合が何より優先」
「自分を賞賛する取り巻きを求める」
「権力への幻想に限度が無い」
「相手に共感することはなく(するフリはするらしい)、自分の思いどおりにならなくなった人とは関係を切る」

という人だ。う~む、まさに悪役! いつも威張っていて、部下をはべらし、褒め称えるように強要し、支配に貪欲で、役立たずは消していく!

こういう人物が権力を得ると、周囲は大変な目に遭うという! なるほど! (3)に世界征服をさせてはいけない。人類の明日のために、仮面ライダーにはぜひ頑張ってほしい!

それにしても悪役の部下たちは…何のために闘っているのか。

もしかしたら現実社会に置きかえられるあたり、物悲しい話かな。

【バックナンバー】仮面ライダー徒然草はこちら

ガッケンター
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。

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